「ハローワーク高卒求人票」
「求人票」として見慣れた一般求人票とは、
かなりデザインが異なりますが
求人票の書き方・伝え方の本質は
本連載コラムでお伝えしていることと
変わるところはありません。
ここからは、高卒求人票各項目について
書き方のポイントを解説致します。
■ 「事業内容」欄・「会社の特長」欄
「事業内容」欄・「会社の特長」欄は
「事業所情報」から転載される情報。
3行90文字以内は一般求人のそれと同じです。
・「事業内容」欄は、
商業登記にあるような表現ではなく
わかりやすく・簡潔な文章・表現で
事業の種類、取扱商品、自社ブランド、
顧客層、店舗数、事業展開のビジョンなど
・「会社の特長」欄は、
会社の経営方針・社風・社会や地域への貢献活動から
上段の「事業内容」を"受けて"さらに具体的な社歴や
製品・サービスの特長・オリジナリティも
各欄で「絶対これを書かなければならない」にとらわれることなく
トータルで読者が「会社の現在・将来」を的確イメージでき、
興味・関心を覚えるような情報・ストーリーを載せておきたいところです。
また、
求人票デザインをみると
ホームぺージURL欄が近い位置にあります。
字数の制約はありますが、
採用ツールとしてSNSを活用している場合にも
閲覧の動機付け・誘導動線としても活用したいエリアです。
【関連コラム】
■ 「職種」欄・「仕事の内容」欄
「職種」欄は、全角40文字以内
「仕事の内容」欄は、全角300文字以内
一般求人より60文字少ない仕様です。
・「職種」欄は、一般求人の28文字よりも
字数が多いメリットを活用して、仕事内容の
情報と連携した書き方を意識したいところです。
・「仕事の内容」欄は、厚労省による
「就職希望の生徒の皆さま向けリーフレット」でも
学生が最も重要視する項目の一つです。詳しく説明することで、
求職者の方の疑問やとまどいを解消し、応募者が増えることにつながります
と"書き方のポイント"を解説しています。
ここで大切になことは「詳しく説明する」の捉え方
あくまでも目線は応募者にあることもちろんですが、
文字数の多さ・冗長な文章が「詳しい説明」であるかは
よくよくご検討ください。
本連載コラムで終始一貫してお伝えしている通り
「求人票も広告」です。
・独善的でダラダラした冗長な文章で埋まった求人広告
・既視感満載なコピーの羅列で内容ペラペラな求人広告
そんな"自称:詳しい求人票"が、
読者の記憶に残り、望む行動を起こしてくれるかは
十分にお考えください。
なお、ハローワーク求人票は"半角"文字が入力できませんから
英語・英文記載は行またぎのオーバーフローとなり見栄えが悪く
なりがちですですので、こちらもご注意ください。
■ 「応募前職場見学」欄
「応募前職場見学」とは、企業に応募する前に
実際の就業環境や業務内容を見学できる機会のこと
この項目(下図⑨欄)は、一般求人票にはない特徴的な項目
「可」の入力でのアピールしかできません
ですが「就職希望の生徒の皆さま向けリーフレット」では
職場の雰囲気なども自分の目で見て実感し、イメージと合うのか、
考えていたものとは異なるのか確認できる機会にもなります。 求人票を見て疑問に思ったことも確認しましょう。
「百聞は一見にしかず」です!
と就職先選択でのメリットを解説しています。
しかし職場見学は
「”疑問に思ったこと”の確認機会」だけではありません。
「求人票で興味・関心を持ったこと」を
自分の目でみて実感できる機会でもあります。
このあとご紹介する
「補足事項」欄・「求人条件にかかる特記事項」欄などもフル活用して
"ポジティブな参加モチベーション"も刺激しておきたいところです。
そして「百聞は一見にしかず」の”一期一会”を逃さないよう
職場見学会のメニュー・コンテンツも
行き当たりばったりではなく、事前にしっかりと
ビルドアップしておきたいところです。
■ 「補足事項」欄・「求人条件にかかる特記事項」欄
「補足事項」欄は、全角300文字以内
「求人条件にかかる特記事項」欄は、全角300文字以内
一般求人票の「求人条件にかかる特記事項」欄を
均等に2分割して横展開したイメージです。
ここは、厚労省のリーフレット・マニュアルでも触れているように
「(求人票の)各欄に書ききれなかった内容や応募上の注意事項などを記入」
するエリア
・職場の雰囲気や働きやすさなどの情報
・数値では伝わらない「定性情報」
など
「会社・職場で働くイメージ」や
「自社で働く魅力」を抜かりなく訴求しておきたいところです。
※ここまでの図表・コメント出典:
厚生労働省
・高等学校卒業予定者で就職を希望される皆さまへ 会社選びのポイント
・求人申込書(高卒)の書き方のポイント(PL070328首02)
そして、ハローワーク高卒求人票は、
大卒等求人票・一般求人票と比べて
読者層(進路選択のキャスト/ステークホルダー)が
明らかに違うことが大きな特徴です。
※その意味では、高卒求人票は
大卒等・一般求人のそれより遥かに
書き方・伝え方の難度が高い媒体です
訴求ターゲットに刺さる・認知される
広告として機能させるためには、
わかりやすさも詳しさも、
その読者層をもれなくフォローし満足させる
そんなコンテンツの在り方をしっかりと
意識しておきたいところです。