第Ⅱ部 第3章 第1節のテーマは
「企業と労働者の関係性の変化」
今回は、以下データをご紹介致します。
【労働市場の動向(第2-(3)-1図)】
求人動向を示す労働市場をみると
・新規求人数 [第2-(3)-1図(1)]
ハローワークで取り扱われる新規求人数は、
景気変動の影響を受けつつも、全体として増加傾向。
・民間職業紹介事業所数 [第2-(3)-1図(2)]
1990年代以降民間の職業紹介事業所数も増加し転職市場が拡大
・入職者数 [第2-(3)-1図(3)]
転職市場の拡大に伴い、入職者数は増加傾向
1991年において約6,000万人であった入職者は、
2023年では8,000万人を超える水準に到達
今現在の活況な転職市場の状況を示す結果となっています。
【転職の動向(第2-(3)-2図)】
(1)転職者数の推移
現職が正規雇用労働者である転職者数は2013~2024年にかけて37万人増加
(2)離職理由の傾向
「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」・
「満足のいく仕事内容でなかったから」・「賃金が低かったから」など
労働条件や仕事内容に対する不満の割合が高い
(3)転職希望者数の推移
・非正規雇用労働者は減少傾向
・正規雇用労働者の転職希望者数は、
2013~2024年にかけて254万人増加。
(3)の転職希望者数が(1)の転職者数を大きく上回る状況と
理由について、白書では
・「自分に合った仕事がわからない」が約14%
・「仕事の探し方がわからない」が約5%
とのデータを示しています。
【生え抜き社員割合(第2-(3)-4図)】
白書では、
新卒採用時から継続的に同一企業に就業している労働者を「生え抜き社員」と定義
その状況について、以下をコメントしています。
・2008年に約40%であった生え抜き社員割合は、低下傾向で推移し2023年には約37%
・年齢階級別にみると、25~34歳では上昇、35~44歳及び45~54歳では長期的には低下傾向
・企業規模別にみると、企業規模が大きいほど生え抜き社員の割合が高くなる傾向
ここまでの図表出典:令和7年版 労働経済の分析
第Ⅱ部 第3章 第1節 企業と労働者の関係性の変化