「正規雇用労働者の中途採用比率の公表」
2021年4月1日から一定規模の企業で
「公表の義務化」がスタートします。
2021年2月9日 厚労省は
「採用比率公表に関するQ&A」を公開
今回のコラム、公表制度の概要を
厚労省Q&A集などから読み解きます。
※以下の資料は、厚生労働省ホームページで
公開されている資料より引用します。
「正規雇用労働者の中途採用比率の公表」義務化の概要
令和3年(2021年)4月1日からスタートする
「正規雇用労働者の中途採用比率の公表」は
「労働施策総合推進法」改正によるもの。
・常時雇用する労働者が301人以上の企業は
・各事業年度に1度 直近の3事業年度の各年度について
・採用した正規雇用労働者の中途採用比率の公表
⇒ 正規雇用労働者の採用者数に占める正規雇用労働者の中途採用者数の割合
が義務付けられることとなります。
※画像出典:厚労省リーフレット「正規雇用労働者の中途採用比率の公表の概要」
以下、その概要を公開Q&A集の見解も交えご紹介致します。
※以下の小見出し( )内のQ&A通番は、2021年2月9日公開資料のものです。
■ 公表義務の対象となる「中途採用」(Q3/Q4/Q5)
「中途採用」とは「新規学卒等採用者以外」の雇入れ
「既卒者」については、新規学卒者と同じ採用枠・同じ処遇で
採用された場合は「新規学卒等採用者」のカテゴリーに
先般の【連載コラム】でご紹介した
高年齢者雇用安定法上の継続雇用制度での「再雇用」従業員については
「中途採用として取り扱わない」
既に雇用している非正規労働者を、正規雇用に転換した場合には
転換した事業年度の「中途採用として取り扱う」
などの見解が示されています。
【関連参考コラム】
"66歳以上働ける企業"大阪は約3割 4月から改正高年齢者雇用安定法施行
■ 採用比率公表義務を負う企業の指標「常時雇用する労働者」(Q8)
公表が義務化される企業の規模は
「常時雇用する労働者が301人以上の企業」
この「常時雇用する労働者」とは雇用形態を問わず
① 期間の定めなく雇用されている者
② 一定の期間を定めて雇用されている者であって
・ 過去1年以上の期間について引き続き雇用されている者
又は
・ 雇入れの時から1年以上引き続き雇用されると見込まれる者
が全て対象との見解が示されています。
■ 直近3事業年度の考え方(Q22)
「直近の3事業年度」とは
・公表時点において
・事業年度における正規雇用労働者の採用活動が終了し
・正規雇用による中途採用者の状況を「見える化」することが
できる状態となった最新の事業年度を含めた
3事業年度
■ 採用比率の計算方法(Q25)
公表する中途採用比率は
・正規雇用労働者の採用数:A
・うち中途採用者数:B
▽
B / A×100
で算出
端数については、原則として
「小数点以下第1位を四捨五入した整数値での公表」
との見解が示されています。
■ 公表方法(Q19/Q20/Q21)
公表は「インターネットの利用その他の方法」
・「インターネットの利用」については
自社のホームページや、厚労省が運営する
職場情報総合サイト「しょくばらぼ」の利用など
・「その他の方法」は、事業所への掲示や
書類の備え付け等による方法
また
・グループ企業でも、グループ各社が個別に募集採用を
行っている場合には、原則として採用比率は各社で公表
などの見解が示されています。
公開リーフレットでは、公表までの
一連のプロセスが図解されています。
その他Q&A、詳細などは下記【出典・引用】の
各URLでご確認ください。
※画像出典:厚労省リーフレット「正規雇用労働者の中途採用比率の公表の概要」
以上、概要をお伝え致しました。
【出典・引用】
厚生労働省ホームページ
正規雇用労働者の中途採用比率の公表
▽
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/tp120903-1_00001.html
リーフレット:正規雇用労働者の中途採用比率の公表の概要
▽
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000737262.pdf
正規雇用労働者の中途採用比率の公表Q&A
▽
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000737271.pdf
中途採用・経験者採用ページ
▽
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/roudouseisaku/chutosaiyoukeikensyasaiyou_00004.html
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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