【連載コラム:求人票の書き方 #34-2019】
2020年1月6日
ハローワークのシステムが新しくなります。
それに伴い、
求人票の様式や求人の公開方法が変わります。
今回のコラム、入手した情報から
その概要をお伝え致します。
※以下の資料は、厚生労働省ホームページ
2019年10月1日付、
掲載・公開資料より引用します。
ハローワーク求人票 様式と公開方法 主な変更点
【主な変更点】
■ポイント1(様式の変更)
掲載する情報量が増え、求職者が求める情報をより詳細に。
求人票の様式がA4片面からA4両面に変わります。
また、新設項目として
・「UIJターン歓迎求人」の求人票掲載・検索が可能に
・就業場所における屋内の受動喫煙対策
・職務給制度、復職制度などの有無
・36協定における特別条項の有無
など労働条件・就業環境などに関する情報欄の
新設・拡充が予定されています。
■ポイント2 (公開方法の変更)
ハローワークに来所しない求職者に対し、
ハローワークインターネットサービスを通じて、
ハローワーク内に設置されたパソコン(検索・登録用端末)と同じ求人情報を提供。
■ポイント3(サービスの拡充)
事業所の画像情報(外観・職場の写真、パンフレットなど)を
ハローワークインターネットサービス上でも公開可能に。
【求人票の様式変更】
■表示可能文字数が減少するもの
・学歴(履修科目) (求人申込書3欄):64字 → 60字
・必要な免許・資格 (求人申込書3欄):84字 → 24字
・年齢制限の理由 (求人申込書6欄):34字 → 30字
・休日、週休二日制のその他の場合 (求人申込書8欄):100字 → 60字
・賃金形態等/その他の内容 (求人申込書13欄):42字 → 40字
など。
この他にも、
・入居可能住宅に関する特記事項 (求人申込書12欄)
・託児所に関する特記事項 (求人申込書12欄)
・担当者−氏名(ふりがな)(求人申込書19欄)
・担当者−Eメール (求人申込書19欄)
・就業場所−もより駅 (求人申込書5欄)
・選考場所−もより駅 (事業所地図登録シート)
などで、表示可能文字数が減少します。
■求人票の表示内容を集約するもの
・求人申込書21欄:「備考」欄は、「求人に関する特記事項」欄に集約
・雇用期間、週所定労働日数、昇給、賞与、選考方法・通知方法
などの項目も集約されます。
■求人票からなくなる情報
・事業所所在地−もより駅(所要時間) (事業所登録シート3欄)
・企業年金−税制適格年金 (事業所登録シート4欄、求人申込書10欄)
・就業時間−特定曜日のみ(2)(3) (求人申込書7欄)
・マイカー通勤に関する特記事項(求人申込書16欄)
・選考結果通知−○日後(求人申込書19欄)
など
△ △ △
※上記リーフレット「求人票の様式が変わります」 ご参考
≪新求人票 掲載様式の概要≫
■新求人票イメージ(表) 3ブロック掲載情報(向かって左⇒中央⇒右の順)
(左ブロック)
1.求人事業所
・事業所名・所在地
2.仕事内容
・職種・仕事内容・雇用形態・雇用期間
など
(中央ブロック)
※2.仕事内容つづき
・就業場所・マイカー通勤・年齢・学歴・必要な経験
など
(右ブロック)
3.賃金・手当
・基本給・定期的に支払われる手当・固定残業代
・賃金締切日・支払日・昇給・賞与
など
■新求人票イメージ(裏) 3ブロック掲載情報(向かって左⇒中央⇒右の順)
(左ブロック)
4.労働時間
・就業時間・時間外労働時間・休憩・休日等
など
5.その他の労働条件等
・加入保険・入居可能住宅・利用可能託児施設
など
(中央ブロック)
6.会社の情報
・企業情報・事業内容・会社の特長
など
求人に関する特記事項
(右ブロック)
7.選考等
・採用人数・選考方法・選考場所
・応募書類等・選考に関する特記事項
など
【出典・引用】
厚生労働省ホームページ 2019.10.01掲載
2020年1月6日からハローワークのサービスが充実します!
▽
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06574.html
※その他、2020年1月6日からの
求人票に関するトピックスは、
本コラム末尾の「新・求人票関連コラム」
などもご覧ください。
欲しい人材に響く! 求人票の書き方(求人媒体としての求人票 そのポテンシャル ※白書データより)
「求人を、どこに出せばよい?」
求人コンサルティングの現場でも
よくお寄せ頂くご質問のひとつです。
「2015年版 中小企業白書」では
「採用手段ごとの利用実績と採用実現率」が
報告されています。
ヒストグラムが、利用実績、
折れ線グラフが、採用実現率を示すこの図表
中途採用に関する採用実現率は、
・ハローワーク:76.4%
・就職ポータルサイト:69.9%
・人材紹介会社:73.6%
・就職情報誌等の求人広告:72.6%
・自社ホームページでの告知:46.4%
との結果が報告されています。
採用実現率を比較すると、
求人媒体としてのハローワーク求人の
ポテンシャル・可能性を感じて頂けようかと存じます。
「求人を、どこがよい?」
これも、求人コンサルティングの現場でも
よくお寄せ頂くご質問のひとつです。
同じく「2015年版 中小企業白書」では、
「人材の確保手段別の課題」についても、
以下の調査結果が報告されています。
図表では各課題項目について、
「課題である」との回答率が高い順に、
赤→橙→水色→青 と色分けし図示しています。
たとえば、
・人材紹介会社・就職ポータルサイト:「コストが高い」が赤
・就職情報誌や新聞・紙媒体の求人広告:「コストが高い」・「人材の数が少ない」が黄
・自社のホームページでの告知:「人材の数が少ない」が赤
人材の確保手段について、
各媒体・手段の"一長一短"な特徴がみてとれます。
【出典・引用】
中小企業庁 中小企業白書(白書・統計情報)
▽
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/index.html
2012年(平成24年)以来、
本連載コラム・求人票セミナーなどで
お伝えしていますが、
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」です。
"仕事の内容欄・特記事項欄・備考欄の活用"
"事業内容欄・会社の特長欄の活用"
"各欄何文字書ける・全部足すと何文字書ける"
そんなフレームワークだけが、
訴求力強化のノウハウではありません。
「仕事内容」欄と、集約・統合される
「求人に関する特記事項」欄
2020年1月からの"新求人票"では
ともに"1行の文字数・行数の増量"が
予定されています。
しかしながら、
ただただ冗長な・まとまりのない文章
"詳しく書き連ねる"ことは、かえって逆効果。
一方的に大量な情報を発信・提供しても
"読み手に受け取ってもらえなければ"
何の意味もありません。
「情報の羅列」は読み手が疲れるだけ。
求人広告の見た目・デザインからしても、
読み手を疲れさせるだけです。
大切なことはその先
「だれに・なにを・どう伝えるか」
そのエリア・文字数を使った
"求職者目線の情報発信"
そのベースを支えるのは、
素材・言葉・表現の
チョイスとセンスとインスピレーション
求人票も書き方次第、
求人情報も伝え方次第。
新様式の求人票となっても
その伝え方・書き方の本質は、
なんら変わるところはありません。
そしてそれこそが、
"求職者から選ばれる求人票"
訴求力強化の本質です。
よくある表現・曖昧なコピー
あおった表現・盛ったコピー
たとえそれで、
何百人・何千人に閲覧されようとも、
欲しい人材に響かず採用に繋がらなければ
その求人広告の集客効果はゼロ。
「集客できていないコンテンツ」です。
自社独自の具体的事実(Fact)を踏まえた
オリジナリティあふれるコピーで訴求する情報のリアリティ。
求人票でも・有料求人広告でも・採用ページでも
その本質は、商品・サービスを広報・PRする
視点・考え方となんら変わりはありません。
そんな、
"自社独自(= 他社との違い)"を踏まえた言葉・
読み手を鮮明に意識し訴求する"尖ったコンテンツ"が、
より、読み手に響く求人情報であろうことは、
より、応募に繋がる求人情報であろうことは、
想像に難くありません。
弊社では、ハローワーク求人票のほか、
採用ページ・各種媒体のリライトなどのご相談も対応しております。
良い採用の実現に、弊社のノウハウをご活用頂ければと存じます。