平成26年2月 新規求人(大阪府)
正社員有効求人倍率 : 2.34倍
パート有効求人倍率 : 6.34倍
この
「売り手市場」の職業、
「介護サービスの職業」です。
「介護労働者の就業実態と就業意識調査(平成24年版)」
”公益財団法人 介護労働安定センター”が調査し、
平成25年8月16日に新聞等マスコミ各社にデータ資料が公表されています。
このデータ。
・事業所側のデータ: 就業”実態”調査
・就業者側のデータ: 就業”意識”調査
で構成されています。
私見ながら、この公表データから、
求人戦略(効果的な求人票の書き方など)を検証・解析してみました。
1回目の今回。
「介護労働者の就業実態」からのアプローチを試みます。
※以下、引用データは、「介護労働者の就業実態と就業意識調査(平成24年版)」より。
1.就業形態・男女比率
まずは、介護職の「正規・非正規」・「男女比率」のデータです。

このように
① 訪問介護員の非正規(パート)職員率の高さ
② 女性の占率の高さ
が際立っている結果となっています。
2.採用状況
次に、「採用状況」のデータです。

このように、
新規学卒以外=中途採用の占率
が際立っています。
3.求人媒体
さらに、「求人媒体」のデータです。

中途採用の占率の高さに呼応するように、
ハローワーク・縁故ルートでの採用比率が高い
傾向にあります。
4.採用率・離職率
では、「採用率・離職率」はどうでしょうか???

このデータは、1年間のデータですが、
パートタイマーの介護職員の離職率が高い
傾向にあります。
また、勤続年数からアプローチしたデータもあります。

離職者の大半が「入社3年未満」
の傾向にあります。
5.定着率向上に向けた取組
この定着率の改善のための事業所の取組もデータ化されています。

私見ながら、このデータに求人戦略のヒントがあると考えます。
6.データからみる求人戦略のヒント
ここまでご紹介したデータ。
ハローワークが求人媒体の主力というデータ(上記2.)
そして、
定着率向上に向けた取組(上記5.)
これらから、私見ながら、
求人票での情報発信に以下の戦略が考えられます。
ターゲットゾーンとして、”女性・パートタイマー”
を設定して検証してみます。
(1)労働時間の弾力性
労働時間の希望を聴いている:62.5%「家庭と仕事の両立」の観点から、
子育て・介護などの家庭の都合に合わせて仕事ができる方が良い
ということは、求職者が気になる事柄です。
この希望を聴く制度があれば、情報発信。
(2)職場のコミュニケーション
職場内の仕事上のコミュニケーションの円滑化を図っている:62.3%職場の人間関係に対する職場環境
は求職者が気になる事柄です。
例えば、
意見交換会・定期ミーティングなどのシステムがあれば、
この事柄について、情報発信。
(3)非正規から正職員への転換
非正規から正職員への転換の機会を設けている:47.5%入職後の長期勤務のモチベーションとして、キャリアパスとして、
正社員への転換の機会があること
は求職者が気になる事柄です。
この転換システムがあれば、情報発信。
(4)能力開発
能力開発を充実させている:43.1%今後のキャリア形成の面から、経験・スキルの向上できる環境か?
は、求職者が気になる事柄です。
この開発システムがあれば、情報発信。
(5)仕事ぶりの評価
能力や仕事ぶりを評価し、配置や処遇に反映している:41.2%長期勤続のモチベーション維持のためにも、
「自分の働きをちゃんと認めて・報いてくれるか?」
は、求職者が気になる事柄です。
この評価・昇給システムがあれば、情報発信。
私見ながら、
このような事柄は、
採用面接で聴かれたら説明な事柄
になってしまいがちですが、
会社をPRする観点からは、できる限り
予め、求人票の備考欄などで情報発信しておくほうがよいと考えています。
なぜなら、
応募があること=採用の第一歩
なのですから。
今回はここまでで。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸甚です。
では、また。
※本コラムの内容は、各所取材の上、入手した情報を基に、
記事として掲載させて頂いております。