「2024年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定されました」
経済産業省は、2024年5月10日 ニュースリリース
中小企業庁は、ホームページにその全容を公開しました。
本連載コラムでは毎年、本白書から
企業の求人・採用活動に参考となるデータを
紹介していますが
本年度の白書でも
「人材不足・人材確保」に関する興味深い
データがさまざまな切り口で報告されています。
本連載コラム、本年も最新版の
中小企業白書・小規模企業白書から
「求人・採用」に気になるデータを
ピックアップしてご紹介致します。
※以下の資料は、中小企業庁等
ホームページで公開されている資料等より引用します。
[2024年版中小企業白書より] 新卒採用のメリット・中途採用のメリット
今般ご紹介するデータは
2024年版「中小企業白書」
第2部 環境変化に対応する中小企業
第1章:人への投資と省力化 から
企業規模別の採用形態・
新卒採用のメリット・中途採用のメリットについて
直近3年間で採用を行った企業に対し、そのメリットを
確認、以下が報告されています
■ 企業規模別 主な採用形態
中途採用メインか新卒採用メインか
企業規模別集計は以下の通りです。
「大企業」では、
新規採用メイン:48.8% 中途採用メイン:35.8%
「中小企業」では、
新規採用メイン:16.9% 中途採用メイン:60.0%
「中小企業」のうち「小規模企業」では
新規採用メイン:8.9% 中途採用メイン:63.5%
企業規模によって、採用形態の違いが
鮮明にうかがえる結果となっています。
■ 新卒採用のメリット
上位は
「社内が活性化する」:61.9%
「計画的な求人・育成ができる」:49.2%
「将来の後継者・幹部候補が育成できる」:31.9%
毎年一定数を確保することによる
社内活性化・計画的な人材育成などの
メリットを感じていることがうかがえます。
■ 中途採用のメリット
上位は
「即戦力となる」:75.6%
「育成コストを抑えられる」:32.6%
「優秀な人材を確保できる」:30.9%
活性化・育成にメリットを感じる新卒採用と比しても、
より実効的・短期的成果を得られることにメリットを
感じていることがうかがえる結果となっています。
ここまでの図表出典:
中小企業庁 2024年版「中小企業白書」第2部 第1章:人への投資と省力化
【出典・引用】
経済産業省 2024.05.10
2024年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定されました
▽
中小企業庁 2024.05.10 中小企業白書
▽
中小企業庁 2024.05.10 小規模企業白書
▽
欲しい人材に響く! 求人票の書き方 (新卒採用と高卒離職率、中途採用のメリットと求人)
今回ご紹介した
新卒採用のメリット・中途採用のメリット
最近、新卒採用領域では
「配属ガチャ」や「G.W.明けの退職代行」
などのトレンドワードがクローズアップされ、
大卒から高卒採用をクローズアップする
コンテンツなどもみかけるようになりました。
ちなみに「高卒3年以内離職率」については、
厚生労働省から以下のデータが公表されています。
図表等出典:厚生労働省 新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者) 資料全体版
就職後3年以内離職率は 37.0%
※大学卒:32.3%
年次別の内訳では
1年目離職率:15.1%(10.6%)
2年目離職率:11.7%(11.3%)
3年目離職率:10.2%(10.4%)
※( )内は大学卒
直近の推移をみると
R2年3月卒:37.0%
H31年3月卒:35.9%
H30年3月卒:36.9%
H29年3月卒:39.5%
H28年3月卒:39.2%
H27年3月卒:39.2%
H26年3月卒:40.8%
H25年3月卒:40.9%
平成25年3月卒で40.9%を
ピークに40%を割り込む
数値で推移していましたが
令和2年3月卒では一転して上昇
「高卒採用のほうが〇〇」と
大卒採用との対比を見かけますが
こと「早期離職のリスク」については
「大卒採用と同レベル」と認識したほうが
よさそうな数値と傾向がみてとれます。
【出典・引用】
厚生労働省 2023.10.20
新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します
▽
【関連コラム】
そして「高卒採用」も
そのカテゴリと施策は「新卒採用」
大卒採用と比べて、媒体・ルール・
採用活動期間などで自由度の制約も多く
学校訪問・職場見学・採用面接などの場面での
就職関係者との接触機会をうまく利活用して
職場・仕事を理解・納得してもらう仕掛けや
求人票と企業のホームページや採用ページなどの
"オウンドメディア"との役割・機能の棲み分けと連携や
採用ページのターゲットに適応したコンテンツなど
ただ単なる
「求人票作りました」
「学校訪問しました」
「採用ページ作りました」
な点と点ではない、大卒以上に緻密なプラン・戦略が
必要であろうことは想像に難くありません
【関連コラム】
なぜ、新卒採用でなければならないのか?
そのコンセプトが不明瞭なまま
「若い人材が欲しい」で巷のトレンドに
乗っかっても効果・成果はおぼつきません
自社の採用方針・戦略は
新卒採用か?第二新卒を含む中途採用か?
ほんの1~2年の違いだけで
採用から入社に至るまでの
採用ルートもフォローアップの
時間も手間も大きく変わります。
そして、中途採用
メリットの1位は「即戦力」の確保
その「自社の即戦力人材」は
募集する「職種」の経験者ではなく、
求人票の読者層である求職者から
「自社の仕事にマッチしそうな人」
「自社の職場に馴染めそうな人」
からの応募がなければ、採用できません。
求職者の"応募意欲"を刺激するような情報を
求人票の「仕事内容」欄や「特記事項」欄で
コンパクトにわかりやすく、興味・関心を惹きそうな
情報を網羅しておくことが求人票の書き方・構成の
大切なポイントです。
それは、消費者の購買意欲を刺激する
広告のそれと本質は全く同じはずです。
本連載コラム・求人票の書き方セミナーなどで
10年来お伝えしていますが
「求人とは集客。求人票も広告。」です。
求人票も書き方・伝え方次第で反響が変わります。
みなさんの求人票は、
自社の欲しい人材・即戦力となる人材に
響いていますか? 選ばれていますか?
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。