2021年4月23日 経済産業省は
「2021年版中小企業白書」を
リリースしました。
2021年版の白書
第1部は「中小企業の動向」
第3節「雇用の動向」では
求人・採用戦略に興味深い
データが報告されています。
今回のコラム、
2020年コロナ禍 での
人員の過不足/人手不足の影響をピックアップ
求人票の書き方も検証します。
※以下の資料は、経済産業省ホームページ
公開資料から引用します。
【2021年版中小企業白書】従業員規模/売上高 人員の過不足/人手不足の影響
4月23日にリリースされた
「2021年版中小企業白書」
第1部のタイトルは
「令和2年度(2020年度)の中小企業の動向」
コロナ禍の令和2年度(2020年度)
人員の過不足に関する各社の状況について
以下が報告されています。
■ 従業員規模別 人員の過不足状況
従業員規模別の状況
全体を俯瞰すれば
「従業員規模が大きいほど過剰感が強い」傾向が
また、
規模のゾーン別にみれば、
50人〜300人規模の中小企業での
"不足感の強さ"の傾向がうかがえます。
この状況、白書では
「人員を適正な水準に維持することが難しい状況が見て取れる」
とコメントしています。
■ 直近1年間の売上高動向と人員の過不足
2020年コロナ禍の状況にあっても
「売上が増加」した企業の52.3%が「不足」と回答
また、
「売上が減少」した企業でも
32.9%が「人手不足」と回答していることも
特徴的な結果となっています。
■ 業種別 人員不足の影響
白書では「業種別」の
人員不足の影響も報告されています。
・サービス業では
「売上機会の逸失」が、61.9%
が最も高い結果に
・製造業では
「残業時間の増大」が、46.0%
が最も高く
「納期遅れなどのトラブル」も、25.8%
全体の傾向としてみても
・残業時間の増大による各社の「働き方改革」に対する影響
・人員不足による「品質・サービスの低下」
などの影響も懸念される結果となっています。
※以上、ここまでの図表出典:
2021年版「中小企業白書」第1章 第1部
令和2年度(2020 年度)の中小企業の動向
欲しい人材に響く! 求人票の書き方( 「仕事内容」最初の3行 求職者をツカむ求人票の書き方 )
本連載コラムで、最新情報とともに
みなさまにお届けしております
"ハローワーク求人票の書き方"
最近ネットでは、
「3行で"仕事の内容"をアピールしましょう」
「詳しく書いてどんどんアピールしましょう」
そんな"書き方ノウハウ"らしき
コンテンツをみかけますが
2012年(平成24年)以来、
本連載コラム・求人票セミナーなどで
繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」
そんな視座と考え方です。
ハローワークの求人票
商工会議所様など各所で登壇の機会を頂いた
「求人票の書き方セミナー」でも
必ず、エビデンスをご紹介していますが
「仕事内容」欄が求職者からの注目度が高いことは、
検証実験などの客観的データからも明らか
そして、
2020年1月にインターフェースが大リニューアルとなった
ハローワークインターネットサービスの仕事検索画面では
「求人票の『仕事内容欄』は最初の3行だけを初期表示」
な仕様となっていることもまた、事実です。
とはいえ、
「仕事内容を3行でアピールすること」は、
「最初の3行で勝負を決めること」が目的でありません。
本来の目的は
「最初の3行で読み手をツカむこと」
・ツカミで読者を引き込み
▽
・自社の求人票を"完読"させ
▽
・応募という行動に繋げる
"仕事内容欄 最初の3行"が
そんな読者導線の役割であることは
ランディング・コンバージョンを
意識したホームページコンテンツの
構成・コピーライトのそれと同じです。
ハローワークの求人票
「仕事内容欄の最初の3行」は
90文字の分量です
そこで要求される"詳しさ"とは、
読み手目線に立った"詳しさ"
いくら会社が"詳しい"と思っていても
冗長な文章で一見して意味が掴めないような
"詳しさ"は、スルーされるのがオチです。
"文字を埋め尽しただけのヘッドライン90文字"と
"読みやすさを突き詰めたヘッドライン90文字"とでは
読者の食いつきが違うことは、
広告のコピーライティングのそれと同じです。
たかが3行、されど3行
「なにを、どんな言い回し・表現で伝えるか」で
初見・ツカミの印象はガラリと変わります。
そして「本当の勝負」はここからです。
ハローワーク求人票の
「仕事内容」欄は、30文字×12行
最大360文字のエリアが確保されています。
今回のコラムでご紹介した
「人員不足による影響」
売上機会の逸失や残業時間の増大など
人員不足が経営に与える影響は
各社の事情・業種の事情で百社百様なはずです
求人募集を行う意義・目的が
「人員の確保によってその課題を解消する」
のであれば
・具体的にはどんな業務を担当するか
・どんな経験・スキルが活かせる仕事か
・どんな役割・成果を期待しているか
など、
自社の募集の背景・期待したいことなど
読み手である求職者が「入社したら、どんな仕事を」
そんな具体的なイメージを文面からつかめるよう、
わかりやすく・丁寧に伝えておきたいところです。
「やりがいのある仕事です!」
「やる気のある人 求ム!」
「うちの会社は〇〇がスゴい!」
巷で"よくみかける"求人コピーですが
たとえば、こんな企業側の圧が満載の
求人コピーでアピールしてみても
読み手にしてみれば、
"自分には関係ない、他人事な求人"
そんな印象しか残せません。
読み手の応募マインドを
求人票で醸成していくには
読み手が興味・関心を覚えるであろう
会社選びに必要かつ十分な求人情報を
ハローワーク求人票の限られたエリアに
いかに配置して、どんな言葉・表現を使って、
なにを・どう伝えるか、がポイントです。
「読者のやる気に火を点けて」
▽
「自社求人の応募に繋げる」
そんな、
求人票コンテンツの構成・言葉選びの仕掛けが大切であることもまた、
広告コピーのライティングと本質は同じです。
求人票も書き方次第
求人情報も伝え方次第
みなさんは、まだ見ぬ"欲しい人材"に
どんな言葉で・なにを・どう伝えますか?
【関連コラム】
【出典・引用】
経済産業省ホームページ 2021.04.23
2021年版中小企業白書・小規模企業白書をまとめました
▽
https://www.meti.go.jp/press/2021/04/20210423001/20210423001.html
2021年版「中小企業白書」全文
▽
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2021/PDF/chusho.html
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考となれば幸いです。