「女性歓迎!」/「主婦歓迎!」この求人キャッチコピーアウト?セーフ?
[#05-2021]

2021/01/26

【連載コラム：求人票の書き方 #05-2021】

「〇〇さん歓迎!」
　
巷に溢れる求人広告で
よくみかけるキャッチコピーです。

しかし、2020年11月に発行された

求人情報提供ガイドラインに照らしてみると

その表現が適正かどうか悩ましいコピーです。

今回のコラム、
ガイドラインの概要をご紹介し、
求人票の書き方も検証します。
　
※以下の資料は、
求人情報適正化推進協議会ホームページ公開資料等から引用します。

ガイドラインで読み解く求人コピー「〇〇さん歓迎！」の是非

今回のコラムでご紹介する資料は
求人情報適正化推進協議会が
2020年11月に発行した
「追記版求人情報提供ガイドライン」

このガイドラインの主な対象は、

・WEBやフリーペーパー、折込求人紙などの求人情報専門メディア

・新聞や雑誌等の一般メディアを発行する事業者

・直接応募が可能な職業紹介機関における求人情報サービス等

とのことですが、そのコンテンツは求人票や採用ページの

作成指針としても極めて参考となるものです。

「4 ガイドライン解説」では
求人情報掲載明示項目ごとに
具体的な考え方・例示を交え
制定したガイドラインを解説しています。
　
今回ピックアップした　
「女性歓迎」「主婦歓迎」の

求人キャッチコピーの是非は
　
ガイドライン掲載明示項目の
・仕事内容（職種名または職務内容）
・雇用形態・雇用期間の定めの有無
に関する解説からの事例
　
対象となる求人情報の項目は
「職種名」や「職務内容」です。
　　
ここからは、ガイドラインに沿って
求人票の書き方を検証します。

欲しい人材に響く！　求人票の書き方（ガイドラインで読み解く職種名の書き方）

ガイドラインでは、
仕事内容（職種名または職務内容）について
「男女雇用機会均等法に抵触しないこと」を前提として
・「女性歓迎」「主婦歓迎」の求人キャッチコピーは、
　募集要項で男女募集となっていても不可。　　　　　　
と解説しています。
　　　　　
そして、さらに職種名・職務内容について
２つの"表記ポイント"が示されています。
　
ひとつめは
■ 同一の仕事内容で男性名詞・女性名詞が異なる場合は併記するルール
　　

具体的には

「ウエイトレス」の表記は ×

　　　　▽

「ウエイター・ウエイトレス」のように男性名詞と女性名詞の併記で
　　
そして、ふたつめは
■ 誤認されるおそれがある場合には、職種や資格で男女を補足するルール
　

具体的には

「営業マン」・「カメラマン」の表記は×
　※「〜マン」の表記が男性募集と誤認されるおそれがあるため
　　　▽
"男女"を補足した
「営業マン(男女)」・「カメラマン（男女）」
の改善事例が示されています。

詳しくは、本コラムの最後に掲載しています

【出典・引用】URLをご参照・ご確認ください

※弊所「求人票の書き方セミナー」では

上記のほか、改善事例をご提案していますが、

ここでは諸事情により割愛致します。　

　
　　
2012年(平成24年)以来、
本連載コラム・求人票セミナーなどで
繰り返しお伝えしていますが、　
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」です。
　　　
ですが、そこは
"なんでもあり"な世界ではありません。
　　　　
求人情報については、
労働基準法・職業安定法をはじめ
今回ご紹介した男女雇用機会均等法
　
最近では

固定残業代に関する表記ルールや
改正健康増進法の要請による受動喫煙対策に関する表記など　
　　　
広告の世界もそうであるように求人広告も
提供する求人情報を適正化すべく
さまざまな自主規制・ルールが存在します。
　　　　
たくさんの応募者を集めるために、
応募者の目を惹く求人広告にするために
インパクトがありそうなキャッチコピーや
求人フレーズで求人票を書いたとしても
　
時代が変わり、労働諸法令が変わり
そのキャッチコピー・求人フレーズが
時代に外れた表記や誤認される表記に
なってしまえば、そこでアウトです。
　　　　　
求人票も書き方次第
求人情報も伝え方次第
　　
みなさんは、まだ見ぬ"欲しい人材"に
どんな言葉で・なにを・どう伝えますか？　　