【連載コラム:求人票の書き方 #28-2020】
令和元年度「能力開発基本調査」調査結果の概要(企業・事業所調査)
日々の職務・業務遂行に近しく関連する項目では差異が少なく
担当職種の役割・責任に近しく関連する項目では差異が大きい
そんな特徴がうかがえる結果となっています。
欲しい人材に響く! 求人票の書き方( 能力・スキル/人材育成 求職者の視点 )
「企業の発展に重要と考える能力・スキル」
採用戦略でよく語られる
「求める人材像の明確化」でも
経験・能力・スキルに関する事項は
大切な構成要素です。
しかしながら、
調査結果からみえてきた
正社員と正社員以外で、
その重要度に差異が少なかった項目
「職種に特有の実践的スキル」
「コミュニケーション能力・説得力」
「ITを使いこなす一般的な知識・能力」
などを
そのまま、求人コピーとして変換・展開し
「〇〇職(業務)の経験がある人」
「コミュニケーション能力がある人」
「基本的なパソコン操作ができる人」
といった"よくあるフレーズ"だけで
求める人材像に関する求人情報として
発信してしまうことは
その"ありがち感・あるある感"が
他社との違いがわからない・特色もない
"記憶に残らない求人"と読み手に
印象づけてしまい、なんとも勿体ないことです。
求人情報で加味しておきたいことは
差異が大きくみられた職種の
役割・責任に関する情報など
読み手の興味・関心に先回りして
求人情報として的確に発信して
おきたいところです。
たとえば、
正社員の募集・採用で
「マネジメント能力・リーダーシップ」を重視するのであれば
"配属先組織の規模"
"マネジメントの範囲"
"期待するリーダーシップの在り方"
などの情報
正社員以外の募集・採用で
「定型的な事務・業務を効率的にこなすスキル」を重視するのであれば
"定型業務の具体的な内容""
"業務を効率的にこなすために活かせる経験・スキル"
"複数の定型業務を担当するのであればその配分・分量"
などの情報
また、正社員/正社員以外とも重要度が高かった
「チームワーク、協調性・周囲との協働力」を重視するのであれば
"配属先のスタッフに関する情報"
"職場の雰囲気に関する情報"
"日々の業務は誰と・どのように進めるか"
などの情報
このような付加情報・補足情報で
「他社とは違う自社の仕事」を
求人情報の読み手である求職者に
しっかりと・ていねいに伝えておきたいところです。
また
「人材育成に関する問題点」での
・人材を育成しても辞めてしまう
・鍛えがいのある人材が集まらない
といった課題については
育成しても辞めてしまう動機・要因には、
・入社時のミスマッチ
・仕事とのミスマッチ
などが考えられますが、
そのほかにも
「そういったことは、入社する前に
ちゃんと話しをしてくれれば・・・」
といった求職者自身が感じる
"会社選択のミスマッチ"なども
その要因の一つになろうことは、
十分に考えられます。
必ずしも、拘束時間・期間が長い研修が
「充実した良い研修」ではないように
求職者が知りたい人材育成に関する情報は
「内定者研修」・「入社後研修」などの
研修の名称やその時期・期間だけではなく
・なぜ、この研修を実施しているのか?
※具体的な職務内容との紐づけ
・どのように、この研修は進むのか?
※OJT,Off-JT,座学、集合、通信など
・この研修が終わると、どうなるのか?
※研修後の配属、役割の変化など
入社後に受講するであろう研修の目的・意義
「自分自身が描くスキル・キャリアアップの方向性」
とのマッチングポイントをも判断できる情報も
その要素であろうことは想像に難くありません。
人材育成に関する求人情報を発信するのであれば
その内容に、5W1Hの要素も加味したコピーライトで
ストーリー性のある求人情報も意識しつつ
"自社の人材育成の特長"を、わかりやすく・ていねいに
伝えておきたいところです。
2012年(平成24年)以来、
本連載コラム・求人票セミナーなどで
お伝えしていますが、
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」です。
求人票も書き方次第
求人情報も伝え方次第
求人公開から応募へと繋げるための
コピーライトに大切なことは
自由な発想とオリジナリティあふれる言葉
「見慣れた表現」・「ありがちな言葉」ではない
"自分の・自社の言葉"で紡ぐ「自社で働く魅力」
みなさんは、まだ見ぬ"欲しい人材"に
なにを・どんな言葉で・どうやって伝えますか?
弊社では、
ハローワーク求人票、求人・事業所PRシートをはじめ
採用ページ・各種媒体のリライトなどのご相談も対応しております。
よい採用の実現に、弊社のノウハウをご活用頂ければと存じます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。