今回ご紹介するデータは、前回のコラムに引き続き
学校法人 産業能率大学 総合研究所が
2025年7月15日に公開した
「2025年度(第36回)新入社員の会社生活調査」
1990年度から実施され、
本年度で36回目となる本調査
2025年度の新入社員を対象に、
就職活動の実態や仕事観、働く意欲・
キャリア志向や希望する職場環境などの
調査結果が報告されています
■働く環境として最も魅力的なのは?
「あなたが『働く』環境として、以下のどれが最も魅力的だと思いますか? 」
「仕事はそこそこ大変だが、成長が実感できる環境」:58.8%
「仕事はそこそこ楽で、成長の機会も少しはある」:30.6%
「仕事はかなり大変だが、圧倒的に成長できる環境」:6.8%
「仕事はかなり楽だが、成長の機会は限られている環境」:3.8%
"圧倒的に成長できる環境"を望むは、6.8%
前回紹介のデータと相まって、本調査の総括のコメントにもある通り
単に安定した環境を望むのではなく、(楽な仕事を望むより)
"ほどよいチャレンジ"を通じて"着実に成長できる環境"を求めている
ことがうかがえます。
■会社に副業制度があった場合、利用したいか?
近年、新卒をはじめ人材確保の施策として導入企業も増えている
「副業制度」については
「利用したい」:30.6%
「どちらかといえば利用したい」:45.0%
を「利用したい意向」として合算すると 75.6%
経年推移をみると、2018年以降は上昇基調でしたが
2022年度の82.8%をピークに減少傾向で推移しています。
「副業制度を利用したくない理由」を3年推移でみると
「本業に専念したいから」が 36.8%から52.2%と過去最高に
、
・安定した企業で
・じっくりと本業に専念し
・着実に成長できる環境で働きたい
そんな職場に魅力を感じていることも
垣間見えるような結果となっています。
ちなみに「副業制度を利用したい理由」の1位
「将来のために貯蓄したいから」:63.8%
については、
「将来支給される公的年金への期待」の設問と調査結果にも
リンクした「将来の不安への保険」とコメントしています
■ジョブ型雇用か? メンバーシップ型雇用か?
「ジョブ型雇用制度とメンバーシップ型雇用制度ではどちらを望みますか? 」
ジョブ型:27.9%
メンバーシップ型:24.7%
どちらでもよい:28.7%
"ジョブ型"・"メンバーシップ型"の優劣というより
"どちらでもよい"との"三すくみ"が特徴的な結果となっています。