「若手人材の確保」
求人コンサルティングの現場では
スタッフの高齢化とも相まって
「若手人材を採用・確保したい」との
お困りごとを耳にします。
「20代の転職希望者の就業に関する意識」
2023年12月13日 厚生労働省から
興味深いデータが公表されました
今回のコラム、その概要を紹介し
求人票の書き方を検証致します
※以下の資料は、厚生労働省等
各ホームページで公開されている資料より引用します。
「20代の転職」現在の会社を転職先に決定した理由
今回ご紹介するデータは
2023年12月13日 厚生労働省が発表した
「人口減少社会への対応と人手不足の下での企業の人材確保に向けて」の
周知用資料
「20代男女」に絞った、転職希望者の就業に関する意識
「転職先を決定した理由」が公表されています。
複数回答の概要は以下の通りです
本資料のサマリーコメントでは
「転職先として選ばれる企業になるためには、
職場環境の改善等に取り組む必要がある」と
結論づけていますが
男女とも選択肢の上位は
・「給与が良い」
・「希望の勤務地である」
・「休日や残業時間が適正範囲内で生活にゆとりができる」
「どこで働くか」も含め
「自分の生活の在り方」を軸に
バランスがよい適正な職場選び
そんな傾向が伺えます。
ちなみに「給与が良い」については、
物価高・賃上げなど昨今の労働市場を巡る
トレンドに鑑みて、転職活動を始めた動機の
選択肢「給与が良くないから」の増加に
リンクしたものとみることができます。
「転職で給与UPしたい」
売り手市場の転職市場では、
これからますますこの理由での
転職が増えていくものと推察できます。
[参考データ]
・「給与が良い」
男性:28.5% 女性:26.5%
・「希望の勤務地である」
男性:23.0% 女性:35.2%
・「休日や残業時間が適正範囲内で生活にゆとりができる」
男性:23.9% 女性:34.7%
そのほか、
男女の相対比較で特徴的な
選択肢をピックアップしてみると
男性>女性では
・社会との関わりを持てる、社会に貢献できる
・市場価値を高めることができる
・幅広い領域の仕事を任せてもらえる
女性>男性では
・転勤がない(少ない)
・福利厚生が整っている
・新しいキャリア・スキルを身につけることができる
・一緒に働く上司・同僚が魅力的
男性は、より自分が就く仕事の意義・自分の仕事の幅・価値
女性は、より自分が就く職場環境・自分のキャリアの充実
に重きを置く特徴もうかがえる結果となっています。
図表出典:厚生労働省
事業主の仕事と育児の両立支援に関する意識改革に資する周知用資料(12月13日差し替え)
詳細は、下記【出典・引用】URLからご確認ください
【出典・引用】
厚労省2023.12.13
人口減少社会への対応と人手不足の下での企業の人材確保に向けて
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欲しい人材に響く! 求人票の書き方 (イマドキ若手人材に向けた求人票の書き方)
若手人材に向けた求人票の書き方
選択肢と回答の傾向・特徴から
「休日・残業時間」をピックアップして
検討してみます。
ここでは「休日が多く・残業がない」ではなく
「休日も残業時間も適正範囲内」であるかが
ポイントになります。
ここでいう「適正」とは、読み手である
転職希望者の主観的判断基準です。
・残業時間については
月平均残業時間といった定量情報だけでなく
「いつ残業があるのか?」といった定性情報
・休日・休暇については
「〇〇〇休暇」など会社独自の休暇がある場合には
具体的な「何に対するどんな休暇」か
そんな判断材料をわかりやすく・ていねいに
伝えておきたいところです。
もちろん、20代の転職希望者はこれらの選択肢だけで
転職先を決定している訳ではないはずです。
前提として
・その会社の仕事は、自分の能力・経験が活かせるか
・その会社の仕事は、自分のやりたい・方向性があったものか
・その会社は、前職とどこが・どう違っているのか
など
「仕事・職場・会社」の3要素で転職先の求人情報を見ていることに
変わりはないはずです。
転職希望者(求職者)が求人票に求めていることは
「自分は、この会社のこの仕事に
応募/エントリーしてよいか?大丈夫か?」を
多面的に判断でき、納得して応募ができる情報です
そんな視点で転職先選びをしている
求職者に向けどんな情報を発信すべきか?
本資料でもコメントしていますが
「転職先として選ばれる企業」
転職市場で選ばれるためには、
まず、求人票の段階から
転職先候補として選ばれなければ
応募・採用につながらないことは自明の理です。
「応募がない・反響がない」と、
いたずらに求人媒体を増やす「量の強化」に走っても
掲載される求人情報が「転職希望者に選ばれない」のであれば
投下した広告費は全て残念な結果となってしまいます。
反面「質の強化」とは、求人票・求人情報を
「転職希望者から選ばれる内容・情報」に
ブラッシュアップすること。
「どこに出すか?」よりも
「だれに・なにを・どう伝えるか?」
「求人から相談できる社労士」を旗に
10年来、お伝えし続けていますが
「求人票も広告」です。
求人票も書き方・伝え方次第で
その印象はガラリと変わります。
みなさんの求人票は
「転職希望者から選ばれる」
そんな内容となっていますか?
欲しい人材に伝わっていますか?
一度、じっくり・しっかりとご検討ください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。