仕事の内容?
経験・未経験?
働く時間/日数?
それとも・・・
パートタイムで働くみなさんの
働き方・仕事選びの基準
厚生労働省ホームページに
求人募集のヒントとなるような
興味深いデータが公開されています。
今回のコラム、その概要を紹介し
求人票の書き方を検証致します
※以下の資料は、厚生労働省等
各ホームページで公開されている資料より引用します。
パートタイム/有期雇用労働者が、現在の所定労働時間で働くことを選択した理由
今回ご紹介するデータは
2023年03月30日 厚生労働省が公表した
「第7回雇用保険制度研究会」資料
パートタイム/有期雇用で働く労働者について
・週20時間未満
・週20時間以上~30時間未満
・週30時間以上
に区分、その理由をヒストグラムで可視化しています
「現在の所定労働時間で働くことを選択した理由」
特徴的な傾向を示す選択肢について
男性・女性別の動向も含め
詳細な数値は以下の通りです。
■都合の良い時間帯(日)に働きたいから
男性:23.5%
女性:49.2%
週20時間未満:63.9%
週20時間以上~30時間未満:55.5%
週30時間以上:23.2%
■家事や育児、介護、その他(通学、本業・兼業等)があるから
男性:5.2%
女性:50.8%
週20時間未満:47.3%
週20時間以上~30時間未満:53.5%
週30時間以上:24.5%
■勤務時間・日数が短いから
男性:16.4%
女性:30.8%
週20時間未満:48.3%
週20時間以上~30時間未満:36.7%
週30時間以上:9.7%
■就業調整(年収や労働時間の調整)ができるから
男性:7.7%
女性:22.3%
週20時間未満:24.2%
週20時間以上~30時間未満:30.1%
週30時間以上:7.0%
■残業が少ない、転勤が無い等、働き方が限定されているから
男性:10.6%
女性:15.9%
週20時間未満:12.9%
週20時間以上~30時間未満:13.5%
週30時間以上:16.5%
■正社員やフルタイムの働き口(募集)が、見つからなかったから
男性:15.6%
女性:10.9%
週20時間未満:2.6%
週20時間以上~30時間未満:4.6%
週30時間以上:22.4%
■仕事の内容が簡単で、責任も少ないから
男性:10.8%
女性:9.1%
週20時間未満:11.9%
週20時間以上~30時間未満:9.6%
週30時間以上:8.8%
男性・女性別や
週の所定労働時間別などで
仕事選びの興味・関心事の特徴/傾向が
はっきりとみてとれる結果が
報告されています。
図表出典:厚生労働省 第7回雇用保険制度研究会 【資料2】
※詳細数値は本図表の出所となるJILPT調査レポートより引用
欲しい人材に響く! 求人票の書き方 (求人ターゲットと「なにを・どう」アピールするか)
データでご紹介した
「パート・有期雇用労働者が
現在の労働時間で働くことを選択した理由」
この調査結果を求人の視点でみれば
「興味・関心がある求人情報」と
捉えることができます。
巷に溢れるパート求人を眺めてみると
「〇〇の軽作業◎」
「未経験OK!」
「すぐに始められる♪」など
"仕事の働きやすさ"を殊更に
アピールしている広告をよくみかけますが
仕事内容や残業に関する理由の占率をみるに
今回ご紹介したデータからは
インパクトに欠ける可能性が高いのでは?
と考えざるを得ません。
そもそも、
「パートタイマーの仕事≒軽作業・補助的業務」と
いったステレオタイプな認識/前提は、
"同一労働同一賃金の視点"からも
必ずしもそうではないはずです
パートタイム・有期雇用の労働者が
仕事選びでの興味・関心のメインストリームは
仕事/責任の難易度ではなく
・働くことができる時間帯/曜日
・プライベートとの両立
・勤務時間/日数 などの
"自分の働き方/働きやすさ"に
関する事柄といえます。
パートタイム・有期雇用スタッフの
人材採用/人材確保を目指すのであれば
そんな求人情報へのニーズ/ウォンツがあるみなさんに対して
「なにを・どう・どんな言葉/表現でアピールするか」を
十分に検討・吟味しておきたいところです。
開業以来10年にわたり
本連載コラムや「求人票の書き方セミナー」等の
機会に繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」
という視点・考え方
求人票も広告である以上、
読んで欲しい/応募して欲しいターゲット、
つまり「求める人材像」があるはずです。
巷に溢れる求人コピー/フレーズに流されることなく、
自社は「だれに・なにを・どうアピールするか」を明確・明瞭にして、
適切な言い回し・表現で、求める人材が応募したくなるように
わかりやすく・ていねいに伝えておきたいところです。
求人票・コンテンツも書き方・伝え方次第で
求職者が受ける印象はガラリと変わります。
みなさんは、どんな言葉/表現で
だれに・なにを・どう伝えますか?
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
本コラムでご紹介したデータ、
詳しくは下記【出典・引用】各URLから
ご確認ください
【出典・引用】
厚生労働省 2023.03.30 第7回雇用保険制度研究会
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JILPT 調査シリーズNo.207-2
「パートタイム」や「有期雇用」の労働者の活用状況等に関する調査結果 労働者調査(「働き方等に関する調査」)編
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※本連載コラムは、各省庁ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。