「アットホームな職場です」
「やりがいのある仕事です」
随分前から求人広告でみかける
「定番フレーズ」ですが、
求人コンサルティングの現場でも
どうにも、曖昧模糊なイメージが
拭えない求人コピーです。
働くみなさんが感じる
「仕事のやりがい」とは・・・
2023年3月20日、
厚生労働省ホームページに
興味深いデータが公開されました
今回のコラム、その概要を紹介し
求人票の書き方を検証致します
※以下の資料は、総務省等
各ホームページで公開されている資料より引用します。
仕事に「やりがい」を感じる要因とバリエーション(厚労省 資料より)
今回ご紹介するデータは
2023年03月20日 厚生労働省が公表した
「新しい時代の働き方に関する研究会」資料
内閣府「満足度・生活の質に関する調査」に関する第3次報告書から
集計・作成された、以下のデータが公開されています。
図表出典:厚生労働省 新しい時代の働き方に関する研究会 第1回資料3
上位は
「努力や成果が収入に反映されること」
「お礼や感謝の言葉をもらうこと」と
「仕事の成果を認められること」は、ほぼ拮抗
これに
「興味のある仕事をすること」が続いています。
自分が働くことによって得られる
より直接的な達成感/実感に関心が高い
傾向がうかがえるような結果となっています。
本コラムでご紹介したデータ、
詳しくは下記【出典・引用】各URLから
ご確認ください
【出典・引用】
厚生労働省ホームページ 2023.03.20
新しい時代の働き方に関する研究会
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欲しい人材に響く! 求人票の書き方 (「やりがい」を活かす求人票の書き方)
データでご紹介した
「仕事にやりがいを感じる要因」
・努力や成果が収入に反映されること
・お礼や感謝の言葉をもらうこと
・仕事の成果を認められること
ここで、マズローの理論を引き合いに出して、
あれやこれやを論ずるつもりはありませんが
"仕事に求めるもの"が各々の要因で
大きく違っていることは、
おわかり頂けようかと存じます。
そして「やりがいのミスマッチ」のまま、
応募者を採用/入社してしまうことは
入社直後の失望感・リアリティショックにも繋がり、
早期離職・人材定着といった課題にも甚大な影響を与えかねません。
また、そもそもこのような多様性がある「やりがい」に対し、
企業側から「やりがいのある仕事です」の一言だけ、
具体性のない一方的・曖昧なアピールをされたところで、
・読み手である求職者には響かないコピー
▽
・読み手にスルーされる求人票
▽
・応募者が集まらない求人票
の一因であろうことも想像に難くありません。
商工会議所などでの
弊所「求人票の書き方セミナー」でも
お伝えしていますが
求職者が知りたいのは、
その定番フレーズの根拠・理由に
あたる"具体的でリアル"な情報
「なぜ、やりがいがあるのか」・
「どうして、やりがいがあるのか」な情報です。
「やりがい」とは「自社の仕事の魅力」の要素/素材
ここは、たとえワンフレーズでも追加/補足説明をして
「自分のやりがいを感じる要因」にヒットするような
読み手の興味・関心を一気に引き寄せたいところです。
求人票の書き方/求人情報の発信で大切なことは
「求人企業の一方的なロジック・思い込みで伝えること」ではなく
「読み手の目線でわかりやすく・ていねいに伝えること」です。
「やりがいのある仕事です」
昔から使い古された/手垢にまみれた求人コピーも
ひと手間かけたワンフレーズをトッピングするだけで
ディテールが明確になり、鮮度が復活するやも知れません。
これも、10年にわたり
「求人票の書き方セミナー」等の
機会に繰り返しお伝えしていますが
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」です
求人広告である以上、
広告の読み手が存在します。
求人票を広告として機能させるためには
読み手(=求職者)の興味・関心を惹く
コンテンツ・読み物であることが必須です。
自社が求める人材像の価値観・志向などをイメージし
どんな求人情報を、どんな言葉・表現で伝えるかが
求人票の書き方の大切なポイントです。
求人票も書き方・伝え方次第で
その印象はガラリと変わります。
みなさんの求人票は何年も前から
同じ内容のまま放置されていませんか?
みなさんは、仕事を探しているみなさんに
今、求人票で「なにを・どう」伝えたいですか?
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本連載コラムは、各省庁ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。