「非正規の職員・従業員についた主な理由」
いわゆるパート・アルバイトなどの雇用形態を選択して働く理由
今回ご紹介するデータは
2023年02月14日 総務省統計局が公表した
「労働力調査(詳細集計)」
"2022年(令和4年)平均結果"によると
「自分の都合のよい時間に働きたいから」という理由は
・男性:199万人(31.2%)前年から12万人増
・女性:480万人(34.5%)前年から10万人増
と、男女とも最多に
男性では
「正規の職員・従業員の仕事がないから」の理由がこれに続き
※103万人(16.1%)前年から3万人減 男女計では6万人減(10.3%)
女性では
「家計の補助・学費等を得たいから」の理由がこれに続きます。
※308万人(22.1%)前年から4万人減 男女計では2万人増(19.2%)
過去10年間の推移を俯瞰すると
・「自分の都合のよい時間に働きたいから」は、ほぼ右肩上がりで推移
・「家計の補助・学費等を得たいから」は、乱高下なく390万人~400万人近辺で推移
・「家事・育児・介護等と両立しやすいから」は、2019年をピークに急落し2015年並みの水準に
・「正規の職員・従業員の仕事がないから」は、毎年右肩下がりで推移
各選択肢に特徴的な傾向が読み取れます。
図表出典:総務省統計局 労働力調査(詳細集計)2022年(令和4年)平均結果
欲しい人材に響く! 求人票の書き方 (働き方を選ぶ理由・求人/採用キャッチコピーの鮮度)
データでご紹介した
パート・アルバイトなど、
いわゆる"非正規雇用"で働く選択の理由
この傾向・動向踏まえて、
求人票の書き方を検証してみると
数年前に「これを書けば人が集まる」とされていた
定番の求人キャッチコピーで訴求することが
今でも有効であるか・効果があるかは検討を要します。
2012年(平成24年)以来、10年にわたって
弊所が本連載コラムや商工会議所などでの
「求人票の書き方セミナー」等の機会に
繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」
という視点・考え方
求人広告である以上、
広告の読み手が存在します。
消費者の興味・関心がそうであるように、
求人広告の読み手である求職者の
働き方の選択や応募の選択基準は時代で移ろうもの
求人票・求人情報の興味・関心ポイントも時代で移ろうはずです。
求人票も広告である以上、求職者に注目されるための
求人キャッチコピーや求人フレーズにも流行り・廃りがあろうこと。
そして 「自社求人情報のコピー・フレーズの鮮度」は
"応募がある・ない"の重要な要素のひとつであること
それは、広告のそれと同じであろうことは想像に難くありません。
この10年で
右肩下がりで推移している「正規の職員・従業員の仕事がないから」
2019年にピークを迎えた「家事・育児・介護等と両立しやすいから」
それらとはニュアンスが異なり、右肩上がりで推移し過去最多となった
「自分の都合のよい時間に働きたいから」という選択理由
広告は生き物です。
流行りものがいつまでも鮮度を保てないことと同じように
客観的なデータが示唆する10年間の変化/トレンドを蔑ろにし
「パートさん・アルバイトさんを求人・募集なら
・『正社員登用制度あり』をアピールすれば採用できる
・『家庭と両立しやすい』をアピールすれば採用できる」
そんな成功法則めいたステレオタイプなロジックが
いつまでも通用するものではないこともまた、想像に難くありません。
「自分の都合のよい時間に働きたいから」
そんな目線・視点で各社の求人票を眺めて比較している
求職者にフックする求人キャッチコピーは なにか?
興味・関心を覚える労働条件/職場環境は なにか?
どう伝えれば「応募したい/話を聞いてみたい」と思うか?
求人票も広告です。
求人情報の発信で大切なことは
「求人企業の一方的なロジック・思い込みで伝えること」ではなく
「読み手の目線でわかりやすく・ていねいに伝えること」です。
求人票も書き方・伝え方次第で
その印象はガラリと変わります。
みなさんの求人票は何年も前から
同じ内容のまま放置されていませんか?
みなさんは、仕事を探しているみなさんに
今、求人票で「なにを・どう」伝えたいですか?