「2021年度版 ものづくり白書」
2021年5月28日 閣議決定を経て、
経済産業省・厚生労働省ホームページに
ニュースリリースされました。
経済産業省の報道発表にもあるように
「ニューノーマル」に突入した
製造業を取り巻く環境の急速な変化
本白書では、
ものづくり企業におけるデジタル技術の活用と
人材育成に向けた取り組みなども紹介されています。
今回のコラムも、前回に引き続き
ものづくり白書をピックアップ
「製造業の経営課題・人材採用」を
中心に求人票の書き方も検証します。
※以下の資料は、経済産業省ホームページ
公開資料から引用します。
「2021年版ものづくり白書」ものづくり企業が特に資源を投入している分野・人材採用の状況
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う
デジタル化等の進展や労働市場の不確実性の高まり、
人生100年時代の到来による労働者の職業人生の長期化等、
労働者を取り巻く環境は変化の時を迎えている。
ものづくり白書でもこうコメントしている経営環境の変化
以下のデータが報告されています。
■ ものづくり企業が近年、特に資源を投入している分野
「ものづくり企業が近年、特に資源を投入している分野」
本白書では、以下が報告されています。
・設備投資の増強
活用企業:55.6% 未活用企業:46.4%
・採用・人材育成の強化
活用企業:38.9% 未活用企業:31.9%
・作業環境の整備
活用企業:38.4% 未活用企業:32.3%
・営業力強化
活用企業:19.8% 未活用企業:17.1%
・研究開発投資の増強
活用企業:12.7% 未活用企業: 7.3%
デジタル技術活用企業・未活用企業の区分で
集計していますが、いずれの区分でも
「設備投資の増強」に続き、
「採用・人材育成の強化」が上位
「営業力強化」・「研究開発投資の増強」よりも
重点を置いている特徴も伺える結果となっています。
■ ものづくり人材の採用方針/採用状況
「特に資源を投入している分野」で上位となった
「採用・人材育成の強化」
本白書では、
ものづくり人材の採用方針と
過去3年間の採用状況に関するデータも報告されています。
「現在のものづくり人材の採用方針」については
デジタル技術活用企業・未活用企業とも
「中途採用が中心」が多い傾向に
・デジタル技術活用企業:47.3%
・デジタル技術未活用企業:59.3%
また、新卒採用については、
デジタル技術活用企業がより積極的な傾向が
特徴的な結果となっています。
その「新卒採用」、過去3年間の状況については
デジタル技術活用企業では
「ほぼ計画どおり採用できた」:31.8%
「採用できたものの、不十分」:29.4%
割合が拮抗
これに対し、
デジタル技術未活用企業では
「募集したが採用できなかった」:16.0%
「募集しなかった」:35.8%
新卒採用方針の違いと成果の明暗が
うかがえる結果となっています。
「中途採用」の過去3年間の状況は
「ほぼ計画どおり採用できた」
・デジタル技術活用企業:40.5%
・デジタル技術未活用企業:38.1%
と
「採用できたものの、不十分」
・デジタル技術活用企業:40.9%
・デジタル技術未活用企業:39.7%
の割合が拮抗
各社採用活動の明暗が垣間見える結果が
報告されています。
「2021年版 ものづくり白書」
詳細は、下記【出典・引用】各URLからご確認ください
【出典・引用】
経済産業省ホームページ 2021.05.28
「令和2年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)を取りまとめました
▽
https://www.meti.go.jp/press/2021/05/20210528002/20210528002.html
厚生労働省ホームページ 2021.05.28
「令和2年度ものづくり基盤技術の振興施策」(ものづくり白書)を本日閣議決定
▽
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/newpage_18886.html
【関連コラム】
[2021年版ものづくり白書] 製造業の経営課題と人材/求人票の書き方【求人票の書き方 #19-2021】
ものづくり産業 DX人材の確保 企業が求める人材像と求人票の書き方【求人票の書き方 #18-2021】
欲しい人材に響く! 求人票の書き方( 求人票で伝える「3つのファクト」 )
「2021年版ものづくり白書」
先のコラムでは、
「仕事の内容」以外の情報発信の
重要性・ポイントをお伝え致しました。
2012年(平成24年)以来、
本連載コラムや商工会議所などでの
「求人票の書き方セミナー」で
繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」
▽
「求人票とは、面接の場に応募者を
集客するための情報発信ツール」
という視点と考え方です
求人広告のターゲットとは
「就職先・転職先をサーチしているみなさん」です。
働き方や仕事観・価値観は千差万別
そんなみなさんの「仕事選び・会社選び」の基準には
絶対的な法則・正解など存在しないことは
想像に難くないはずです。
とはいえ、データでもご紹介した通り、
依然、人手不足・人材確保が課題の現在
同業他社の求人が競合するなか、
求人情報の送り手である企業ができることは
いかにして、読み手に提示した求人票を通じて
・自社求人を見つけてもらうか
・自社求人に興味をもってもらうか
・自社求人を選んでもらうか
が、応募者を増やすための大切な視点です。
そのためには、
自社が求める人材(=求職者)が
仕事選びで抱いているであろう
不安・期待・希望に対する答えが
しっかりと求人票に書かれているか
を検討・検証することが大切です
各所での「求人票の書き方セミナー」でも
必ず、お伝えしていることは
「的確・適切な仕事・職場・会社の魅力の発信」
▽
求人票で伝える「3つのファクト」とは
「仕事・職場・会社のファクト」
▽
そして、的確・適切であるために大切なことは
「具体的事実(Fact)を踏まえたコピーライト」です。
広告の世界でもそうですが、
キャッチコピーやボディコピーは
必ずしも"派手"である必要はありません。
読めば読むほど、じわじわ心に染みる広告
読めば読むほど、驚きと発見に出会う広告
読めば読むほど、とても深い話だった広告
求人広告の本来の目的は、求職者に
応募というアクションを起こさせ
面接の場に出て来てもらうことにあります。
・「この仕事・この職場・この会社、アリ?ナシ?」
・「話を聴いてみる?面接を受けてみる?」
・「応募する?しない?」
そんな揺れ動く求職者の感情に
しっかりと応え・寄り添うよう
真摯に・誠実に・丁寧に、
自社の仕事・職場・会社の魅力を
伝えておきたいところです。
しかし、
「伝えなければ、伝わらない」こともまた事実。
まずは、自社の魅力となりうる
「仕事・職場・会社の具体的事実(Fact)」は
どんなものがあるかからご検討ください
【関連コラム】
2020年版ものづくり白書にみる製造業の求人戦略(欲しい人材と解消策)【求人票の書き方 #33-2020】
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考となれば幸いです。