通称、「労働経済白書」
正式名称、「労働経済の分析」
この白書は、厚生労働省が、
・雇用、賃金、労働時間、勤労者家計などの現状や課題について、
・統計データを活用して
・経済学的に分析する報告書で、今回で
66回目の白書になります。
平成26年度の分析テーマは、
「人材力の最大発揮に向けて」9/12にリリースされました。
テーマ趣旨として、
・我が国が世界に誇る最大の資源は「人材」である。
・全ての人材が能力を高め、その能力を存分に発揮できる
「全員参加の社会」の構築が必要
・企業における人材マネジメントや労働者の職業生涯を通じた
キャリア形成に着目した分析。と定義されています。
今般、厚労省から公開された資料を入手しました。
「速報!」で、このデータのご紹介とともに、
私見ながら、人事戦略・助成金の活用を検証しました。
※以下の資料は、厚生労働省公開、
「平成26年度労働経済白書のポイント」から引用致します。
1.雇用情勢の動向
既にメディアでも報じられている通り、
雇用情勢の着実な改善と「人手不足感」が指摘されています。
2.人口に占める正規雇用の割合
正規雇用の割合自体には、変化は見られないが、女性についての正規雇用率は向上。との指摘がなされています。

3.就労意欲と企業パフォーマンスの相関関係
企業が感じる
「労働者の就労意欲」と、
定着率・労働生産性・売上高経常利益率の相関関係を
分析しています。

4.就労意欲を高める人材マネジメント
「労働者の就労意欲が高いと考える企業」での、
人材マネジメント施策を分析しています。

5.「不本意」非正規雇用
「正社員として働ける会社がなかったから」とする労働者を、
「不本意非正規雇用労働者」と定義した傾向を分析しています。

6.非正規雇用から正規雇用に移行しやすい産業の特徴
非正規雇用から正規雇用へと移行する割合が高い産業の
傾向と特徴を分析しています。

7.白書から見る人事戦略
(1)就労意欲の向上の視点から
「4.就労意欲を高める人材マネジメント」での分析コメントを
私見ながら、まとめてみると、以下の3つに分類できると考えます。
1.優秀な人材の登用・抜擢システム
2.納得感のある職務評価制度の導入
3.長時間労働の改善・メンタルヘルス対策
(2)人材育成の視点から
この視点からは、
1.本人負担の社外教育に対する支援・配慮
2.計画的・系統的なOJT
3.定期的な面談など職場のコミュニケーション
などが考えられます。
次に、制度導入等に活用できる助成金をご紹介します。
※以下は、「平成26年度雇用関係助成金のご案内(簡略版)」から引用します。
(3)活用できる助成金−1(雇用環境の整備関係等の助成金)

(4)活用できる助成金−2(女性の活躍推進関係の助成金)

(5)活用できる助成金−3(キャリアアップ・人材育成関係の助成金)
【非正規雇用】

【正規雇用】

最後までお読み頂き有難うございました。
みなさまのご参考になれば幸甚です。
では、また。
※本コラムは、関係各所に取材・入手したネタを元に記事として掲載しております。