2012年開業、求人ひとすじ10年超「求人から相談できる社労士」
求人とは集客、求人票も広告です。Web/紙媒体も書き方次第、
求人票コピーライターが御社の求人票をバージョンアップ!
仕事に関係のない営業/勧誘等一切お断りします
大阪府社労士会 北東支部所属 Since 2012.06.15
  1. [求人ジャーナリストの連載コラム] Heart Rock Frontline NEWS
  2. 【連載コラム:求人票の書き方 】:欲しい人材に響く! 求職者から「選ばれる」求人票の書き方
  3. 「"正社員登用あり"で応募が?」非正規で働く理由・入社後希望する働き方 [#02-2025]
 

「"正社員登用あり"で応募が?」非正規で働く理由・入社後希望する働き方
[#02-2025]

2025/03/13

***非正規で働く理由と多様な正社員の可能性***

 

人手不足・売り手市場といわれて

久しい労働市場の状況


パート・アルバイト・契約社員など

いわゆる「非正規で働く」ことを

選択する理由と入社後に希望する働き方


その動向を知ることは

求人票の書き方・人材定着施策の

検討に有効・有益なはずです。


今回のコラム、

厚生労働省公開データから検証・検討します


※以下の資料は、厚生労働省等

 ホームページで公開されている資料等より引用します。

[厚生労働省公開資料から] 非正規で働く理由・入社後希望する働き方


今回ご紹介するデータは
厚生労働省 雇用環境・均等局が実施する検討会等
「女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム」
各回議事の資料

「非正規で働くこと」について、以下の資料が公開されています

■ 現職を選択した理由別にみた非正規雇用労働者の推移

 2019年から2023年の推移をみると
「自分の都合のよい時間で働きたいから」
「家事・育児・介護等と両立しやすいから」が
 年々上昇傾向で推移

 直近 2023年の状況をみると
 「自分の都合のよい時間で働きたいから」は、712万人で全体の35% 
  男性:209万人 女性:502万人⇒女性が男性の倍
 「家事・育児・介護等と両立しやすいから」は、229万人で全体の11%
  男性:7万人 女性:222万人⇒ 9割以上が女性
 なお、
 「家計の補助・学費等を得たいから」は376万人で全体の18%
 こちらも圧倒的に女性の割合が高い結果となっています

※図表出典:厚生労働省
第9回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料5-1


■ 不本意非正規雇用労働者の推移(性別・年次)

こちらは、2013年から2023年 10年間の推移

いわゆる「不本意非正規」労働者の割合は
男女とも前年比で低下傾向で推移

2023年では男性:15.3% 女性:6.9%
となっています

※図表出典:厚生労働省
第8回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料2

■ 「多様な正社員(限定正社員)」制度希望の有無と導入割合

本資料では、入社後「今後の働き方の希望」についての
以下の調査結果も報告されています

全体では
「正社員になりたい」:16.0%
「現在の雇用形態で仕事を続けたい」:73.9%

このうち「正社員になりたい」と回答したパートタイム・有期雇用労働者の
「多様な正社員(限定正社員)」制度希望の有無については

「選びたい」:68.2%
「選びたいとは思わない(通常の正社員がいい)」:30.2%

「多様な正社員(限定正社員)」の形態別では
 ・勤務時間を限定した(短時間)正社員:34.1%
 ・勤務地を限定した(転勤のない)正社員:44.5%
 ・職種を限定した(職務内容の変更がない)正社員:26.8%
となっています

なお、企業の導入状況については
令和5年度では、23.5%

各制度の導入状況をみると
 ・短時間正社員制度:17.0%
 ・勤務地限定正社員制度:14.6%
 ・職種・職務限定正社員制度:12.1%

事業規模別にみると
 ・500人以上:46.0%
 ・100~499人:34.7%
 ・30~99人:29.6%
 ・5~29人:22.0%
とのことです
※図表出典:厚生労働省
第9回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料5-1

本調査の詳細は、下記【出典・引用】各URLからご確認ください。


求人票の書き方・伝え方(非正規で働く理由と多様な正社員の可能性)


上記でご紹介した各データ
「非正規で働く理由」の現状を鑑みると

勤務先で
 ・多様な正社員制度などの柔軟・多様な働き方の推進
 ・家事・育児・介護等のサポート
などが充実すれば、入社は非正規でも、
将来正規雇用労働者として働く可能性
つまりは、定着・長期勤務の可能性があることを示唆しています。

この傾向を求人募集に当てはめてみると
このような興味・関心で各社の求人票を比べて
「応募先を選んでいる」ことが推察できます。

■「自分の都合のよい時間で働きたいから」
 ・どんな勤務時間/シフトで働けるか? 
 ・週何日・何時間から勤務可能か?
 ・シフトの決定に希望・都合は反映してくれそうか?
■「家事・育児・介護等と両立しやすいから」
 ・午前・午後・夕方など、いくつかの時間帯を選択できるか?
 ・突発的な事情が発生した場合に融通が利きそうな職場か?
 ・いわゆる「両立支援」に理解がありそうな会社か?積極的な会社か?

また、以前から、
都市伝説的に"求人募集に効果がある"とされている
「正社員登用あり」の定番フレーズについては

不本意非正規の推移や
「正社員になりたい」割合に鑑みると、
現在のインパクトは疑問が残るところです。

ですが。

「『多様な正社員(限定正社員)』制度希望の有無」に関する調査結果は、
人材定着の施策・求人票での打ち出し方の可能性を感じます

・フルタイムの正社員は無理だけど、短時間正社員なら・・・
・職務と責任が増える正社員は無理だけど、職務限定正社員なら・・・
・転勤/引っ越しはできないけど、地域限定正社員なら・・・

求職者の会社・職場選びで重視する視点や
興味・関心は時代によって・希望する働き方によって変わります。

定着できる人材を望むなら、
求人を出す企業も
「定着できる人事制度があること」
「定着できる職場環境があること」
を積極的・具体的に情報発信しないことには
求職者には届かないはずです。

2012年(平成24年)以来、10年にわたって
弊所が本連載コラムや商工会議所などでの
「求人票の書き方セミナー」等の機会に
繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。求人票も、広告。」という
求人票の書き方・伝え方のコンセプト

いくらお金をかけて求人を出しても
どんなに字数をかけて"詳しく"書いても

求職者の興味・関心にフック/ヒットしなければ
「選ばれ」なければスルーされるだけ。
"その先"の選考プロセスはありません。

求人票も書き方・伝え方次第
「だれに・なにを・どう伝えるか?」
その印象はガラリと変わります。

みなさんの求人票は現在の求職者に
「選ばれる」内容になっていますか?

みなさんの求人票は何年も前から
同じままで放置されていませんか?

一度、じっくり・しっかりとご検討ください。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。

【関連コラム】

【出典・引用】
厚生労働省ホームページ
女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム

第9回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料等

第8回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料等


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。

※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。




Office Heart Rockは、2012年6月の開業以来
「ハローワーク求人票の書き方・活用ノウハウ」をメインコンテンツに 
人材確保にお困りのみなさまに 求人・採用活動のサポートメニューをお届けしています。
 ・求人票の書き方セミナーなど講演のご相談
 ・求人票・各種求人媒体コピーライティングのご相談
 ・ホームページ・採用ページ・会社案内ライティング など
お問い合わせ・ご相談はこちらのWebフォームからお願い致します。
 ▽     ▽     ▽     ▽     ▽       
お問合わせ・お申込みWebフォーム