「"正社員登用あり"で応募が?」非正規で働く理由・入社後希望する働き方
[求人票の書き方 #02-2025]
2025/03/13
***非正規で働く理由と多様な正社員の可能性***
人手不足・売り手市場といわれて
久しい労働市場の状況
パート・アルバイト・契約社員など
いわゆる「非正規で働く」ことを
選択する理由と入社後に希望する働き方
その動向を知ることは
求人票の書き方・人材定着施策の
検討に有効・有益なはずです。
今回のコラム、
厚生労働省公開データから検証・検討します
※以下の資料は、厚生労働省等
ホームページで公開されている資料等より引用します。
[厚生労働省公開資料から] 非正規で働く理由・入社後希望する働き方
今回ご紹介するデータは
厚生労働省 雇用環境・均等局が実施する検討会等
「女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム」
各回議事の資料
「非正規で働くこと」について、以下の資料が公開されています
■ 現職を選択した理由別にみた非正規雇用労働者の推移
2019年から2023年の推移をみると
「自分の都合のよい時間で働きたいから」
「家事・育児・介護等と両立しやすいから」が
年々上昇傾向で推移
直近 2023年の状況をみると
「自分の都合のよい時間で働きたいから」は、712万人で全体の35%
男性:209万人 女性:502万人⇒女性が男性の倍
「家事・育児・介護等と両立しやすいから」は、229万人で全体の11%
男性:7万人 女性:222万人⇒ 9割以上が女性
なお、
「家計の補助・学費等を得たいから」は376万人で全体の18%
こちらも圧倒的に女性の割合が高い結果となっています

※図表出典:厚生労働省
第9回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料5-1
■ 不本意非正規雇用労働者の推移(性別・年次)
こちらは、2013年から2023年 10年間の推移
いわゆる「不本意非正規」労働者の割合は
男女とも前年比で低下傾向で推移
2023年では男性:15.3% 女性:6.9%
となっています

※図表出典:厚生労働省
第8回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料2
■ 「多様な正社員(限定正社員)」制度希望の有無と導入割合
本資料では、入社後「今後の働き方の希望」についての
以下の調査結果も報告されています
全体では
「正社員になりたい」:16.0%
「現在の雇用形態で仕事を続けたい」:73.9%
このうち「正社員になりたい」と回答したパートタイム・有期雇用労働者の
「多様な正社員(限定正社員)」制度希望の有無については
「選びたい」:68.2%
「選びたいとは思わない(通常の正社員がいい)」:30.2%
「多様な正社員(限定正社員)」の形態別では
・勤務時間を限定した(短時間)正社員:34.1%
・勤務地を限定した(転勤のない)正社員:44.5%
・職種を限定した(職務内容の変更がない)正社員:26.8%
となっています

なお、企業の導入状況については
令和5年度では、23.5%
各制度の導入状況をみると
・短時間正社員制度:17.0%
・勤務地限定正社員制度:14.6%
・職種・職務限定正社員制度:12.1%
事業規模別にみると
・500人以上:46.0%
・100~499人:34.7%
・30~99人:29.6%
・5~29人:22.0%
とのことです

※図表出典:厚生労働省
第9回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料5-1
本調査の詳細は、下記【出典・引用】各URLからご確認ください。
求人票の書き方・伝え方(非正規で働く理由と多様な正社員の可能性)
上記でご紹介した各データ
「非正規で働く理由」の現状を鑑みると
勤務先で
・多様な正社員制度などの柔軟・多様な働き方の推進
・家事・育児・介護等のサポート
などが充実すれば、入社は非正規でも、
将来正規雇用労働者として働く可能性
つまりは、定着・長期勤務の可能性があることを示唆しています。
この傾向を求人募集に当てはめてみると
このような興味・関心で各社の求人票を比べて
「応募先を選んでいる」ことが推察できます。
■「自分の都合のよい時間で働きたいから」
・どんな勤務時間/シフトで働けるか?
・週何日・何時間から勤務可能か?
・シフトの決定に希望・都合は反映してくれそうか?
■「家事・育児・介護等と両立しやすいから」
・午前・午後・夕方など、いくつかの時間帯を選択できるか?
・突発的な事情が発生した場合に融通が利きそうな職場か?
・いわゆる「両立支援」に理解がありそうな会社か?積極的な会社か?
また、以前から、
都市伝説的に"求人募集に効果がある"とされている
「正社員登用あり」の定番フレーズについては
不本意非正規の推移や
「正社員になりたい」割合に鑑みると、
現在のインパクトは疑問が残るところです。
ですが。
「『多様な正社員(限定正社員)』制度希望の有無」に関する調査結果は、
人材定着の施策・求人票での打ち出し方の可能性を感じます
・フルタイムの正社員は無理だけど、短時間正社員なら・・・
・職務と責任が増える正社員は無理だけど、職務限定正社員なら・・・
・転勤/引っ越しはできないけど、地域限定正社員なら・・・
求職者の会社・職場選びで重視する視点や
興味・関心は時代によって・希望する働き方によって変わります。
定着できる人材を望むなら、
求人を出す企業も
「定着できる人事制度があること」
「定着できる職場環境があること」
を積極的・具体的に情報発信しないことには
求職者には届かないはずです。
2012年(平成24年)以来、10年にわたって
弊所が本連載コラムや商工会議所などでの
「求人票の書き方セミナー」等の機会に
繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。求人票も、広告。」という
求人票の書き方・伝え方のコンセプト
いくらお金をかけて求人を出しても
どんなに字数をかけて"詳しく"書いても
求職者の興味・関心にフック/ヒットしなければ
「選ばれ」なければスルーされるだけ。
"その先"の選考プロセスはありません。
求人票も書き方・伝え方次第
「だれに・なにを・どう伝えるか?」で
その印象はガラリと変わります。
みなさんの求人票は現在の求職者に
「選ばれる」内容になっていますか?
みなさんの求人票は何年も前から
同じままで放置されていませんか?
一度、じっくり・しっかりとご検討ください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
【関連コラム】
【出典・引用】
厚生労働省ホームページ
第9回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料等
▽
第8回女性の職業生活における活躍推進プロジェクトチーム 資料等
▽
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。
