「新卒学生の確保」
求人コンサルティングの現場では
先のコラムでピックアップした
若年人材とともに組織の若返りのため
「新卒採用を再開・強化したい」との
ご相談ごとにも接します。
「学生の就業に関する意識」
2023年12月13日 厚生労働省から
興味深いデータが公表されました
今回のコラム、その概要を紹介し
求人票の書き方を検証致します
※以下の資料は、厚生労働省等
各ホームページで公開されている資料より引用します。
「学生の就職活動」企業選択で意識すること/就業に関する意識
今回ご紹介するデータは、先のコラムと同じく
2023年12月13日 厚生労働省が発表した
「人口減少社会への対応と人手不足の下での企業の人材確保に向けて」の
周知用資料
「女子学生の就職活動」に
比較調査の男子学生の結果を加え
「企業選択で意識したり、調べたこと」
本資料のサマリーコメントは
「男女ともに、就職活動で企業を選択する際に、
残業等の実態や多様な働き方の制度を意識している」
以下のデータが公表されています。
男女ともの上位は
・「残業や休日出勤の実態」
・「多様な働き方の制度(在宅勤務、フレックスタイム制など)」
・「転勤の実態」
女子学生の3番目は
「女性の育児休業の取得率」で 44.8%
比較調査した男子学生との関係では
・「社員の男女比率」
・「女性管理職の人数(割合)」
などへの回答率の高さが特徴的
女性活躍推進法で企業に公表が
義務付けられた項目への関心・意識の
高さがうかがえる結果となっています。
反面「男性の育児休業の取得率」については
女子学生:21.4%に比して、男子学生:15.9%
「男女別の平均年収」については
男子学生のほうが、より関心が高い
などの特徴もうかがえる結果となっています。
図表出典:厚生労働省
事業主の仕事と育児の両立支援に関する意識改革に資する周知用資料(12月13日差し替え)
詳細は、下記【出典・引用】URLからご確認ください
【出典・引用】
厚労省2023.12.13
人口減少社会への対応と人手不足の下での企業の人材確保に向けて
▽
欲しい人材に響く! 求人票の書き方 (イマドキ就活生への求人票の書き方)
就活生に向けた求人票の書き方
キーワードとしてピックアップしたいのは
「実態」という言葉のニュアンス
実態とは「本当のありさま」のこと
「残業や休日出勤のリアル」であったり
「転勤のリアル」のニュアンスととらえることができます。
「実態を伝える」とは
隠しておきたいことを告白する暴露や
ネガティブな本音を伝える自虐のことではなく
本来は「本当のありさま」を伝えることなはずです。
残業・休日労働であれば、
「どんなとき・どんな事情があれば、そうなるのか」
転勤では
「どんなタイミング・どんな目的で・どの範囲でそうなるのか」
そんな具体的で踏み込んだ情報も
「実態を伝える情報」なはずです。
ひとことで「転勤あり」といってもその実態は
・エリア内での転居を伴う転勤
・転居を伴わない範囲の転勤
・通勤圏内での店舗間の異動
・希望するエリアへの転勤
などのバリエーションが想像でき
関心の高い「多様な働き方の制度」に関連させれば
「勤務地限定正社員への転換制度の有無」も
「転勤の実態」に関する求人情報となりえます。
「実態を伝える」をそのように
「具体的な踏み込んだ情報」と捉えると
女子学生に関心の高い
「女性の育児休業の取得率」も
その先には、「育児休業の実態に関する情報」
「具体的な会社の子育て支援策」などにも
興味・関心があろうことは想像に難くないはずですし、
就活生・転職者・求職者を問わず関心の高い
「仕事内容」「職場の雰囲気」なども同様の視点が
書き方のポイントとご理解頂けようかと存じます。
そして、この「実態・リアル」から連想される
就活キーワードに「リアリティショック」があります
「リアリティショック」とは
「就職前の理想と就職後の現実のギャップ」
「こんなはずじゃなかった」な感覚は、
モチベーション低下からの
早期離職のトリガーと言われていますが、
せっかく採用した人材が早期に離職することは
求人を出しても応募がないよりもはるかに
大きなダメージと徒労感を会社・組織に与えます。
そのリスクを避けるためにも
読み手の関心のある事柄は
できる限り具体的に伝えておきたいところです。
先のコラムでは
「転職先として選ばれる企業」と
なるための求人情報とお伝えしましたが
就活生に向けてもそれは同じこと
就活生が求人票・採用ページに求めていることは
「自分は、この会社のこの仕事に
応募/エントリーしてよいか?大丈夫か?」を
多面的に判断でき、納得して応募ができる情報です
「だれに・なにを・どう伝えるか?」
「求人から相談できる社労士」を旗に
10年来、お伝えし続けていますが
「求人票も採用ページも広告」
書き方・伝え方次第で、
その印象はガラリと変わります。
みなさんの求人情報・採用情報は
就活生の意識に寄り添った内容となっていますか?
「求める人材像」とするターゲットに伝わっていますか?
一度、じっくり・しっかりとご検討ください。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
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