全国の中小企業が
「人材を採用する際の主な手段」
2022年4月27日、
日本商工会議所・東京商工会議所は、
人手不足/研究・教育訓練に関する
調査結果をとりまとめ公表しました。
調査期間は、本年2月。
全国47都道府県の中小企業を対象に
437商工会議所による調査です。
今回のコラム、
その概要をご紹介致します。
※以下の資料は、日本商工会議所ホームページ等で
公開されている資料より引用します。
全体集計/規模別集計 全国の中小企業が「人材を採用する際の主な手段」
今般公表された調査データは
「人手不足の状況および従業員への研修・教育訓練に関する調査」
人手不足やその対応、従業員への研修・教育訓練について、
中小企業の実態を把握するための調査です。
≪調査概要≫ ※公開資料より抜粋
・調査地域:全国47都道府県
・調査対象:中小企業6,007社
・調査期間:2022年2月7日~28日
・回収商工会議所数:437商工会議所
・回答企業数:3,222社(回答率:53.6%)
本コラムでは、人材採用の手段に関する
調査結果の概要をご紹介致します。
■ 人材を採用する際の主な手段
全体集計では
・ハローワーク:79.0%
・民間企業の求人サービス:59.9%
が過半数を超え
・親族・知人・友人の紹介:37.0%
・国や自治体が実施している合同会社説明会等の支援策:15.9%
・経済団体が実施している合同会社説明会等のサービス:9.2%
などが、これに続きます。
これを、
"従業員21人以上/20人以下"でデータを取りまとめ、
その傾向を比較したデータも公表されています。
21人以上/20人以下、双方とも
「ハローワーク」を利用する企業は最も多く
・21人以上では、8割超
・20人以下では、7割超
という結果に
▽
21人以上:83.5% 20人以下:71.5%
21人以上>20人以下で
大きなポイント差がみられるのは
・民間企業の求人サービス
21人以上:66.9% 20人以下:46.9%
⇒ ポイント差 20.0
・国や自治体が実施している合同会社説明会等の支援策
21人以上:21.6% 20人以下:4.9%
⇒ ポイント差 16.7
逆に「親族・知人・友人の紹介」では、
20人以下企業の方がポイントが高い傾向もうかがえます。
▽
21人以上:34.9% 20人以下:41.5%
図表出典:
日本・東京商工会議所「人手不足の状況および従業員への研修・教育訓練に関する調査」
採用にかけられるコストやマンパワーなど
各社採用活動の事情・特徴が垣間見える結果が報告されています。
詳しくは、下記【出典・引用・参考】
掲載URLからご確認ください。
欲しい人材に響く! 求人票の書き方 (応募する/しないを検討する要素と求人票の活用エリア)
ハローワークの求人票や
民間企業の求人サービス
ともすれば、
情報の送り手である企業側は、
「求人情報」ということで、
"仕事の内容"や"求める人材像"の
作り込みに意識が向きがちですが
同じ職種で似通った仕事内容の求人が競合し、
提示された労働条件もほぼ同じ。
そんなとき
求職者は、なにを物差しに/なにを基準に
応募先を検討し/絞り込み/選択するのでしょうか?
たとえば「会社の情報」
ハローワークに展開する各社の求人票をリサーチしてみても
「6 会社の情報」は裏面のセンター/目立つポジションにあるにもかかわらず
「事業内容」欄・「会社の特長」欄はたった1行で終わっていたり、
商業登記簿にあるような淡泊な内容であることをよく見かけます。
たとえば「職場の情報」
ハローワークの求人票では
「6 会社の情報」直下に
「求人に関する特記事項」欄がありますが、
こちらも「会社の情報」と同様に、
淡泊な内容の求人票をよくみかけます。
ここで、
ハローワークインターネットサービスなどで掲載されている
「事業所情報の入力方法」・「事業所登録シートの書き方」
「求人情報の入力方法」・「求人申込書の書き方」での
解説・書き方のポイントを各参考文献のエッセンスを
引用し、確認しておきます。
■【事業内容】欄
事業の種類のほか、取扱商品、ブランド、
顧客層、店舗数、最近の業績など、
事業展開の状況なども"わかりやすく"記入
■【会社の特長】欄
会社の経営方針、社風、スポーツや文化支援、
ボランティアなどの地域貢献活動など、会社の
アピールポイントを"わかりやすく"記入。
■「求人に関する特記事項」欄
各欄に記入しきれなかった内容や応募上の注意事項、
"採用にあたって参考となる情報"などを記入
ちなみに、
2020年1月のリニューアルで新設された
「事業所からのメッセージ」欄については
・従業員の働きやすさ(有給休暇の平均取得実績などの情報開示)
・事業所の求める具体的な人物像
・社長・社員から応募者に向けたメッセージ
などの事業所や求人のアピールポイントや
求職者に伝えたい事柄の入力が推奨されています。
ちなみに、本項目がある「求人PR情報」については
求人票には掲載されませんので注意が必要です。
※ハローワークインターネットサービス/
ハローワーク内のパソコン(検索・登録用端末)/
「求人・事業所PRシート」に掲載されます。
※以上詳細は、下記【出典・引用・参考】の
各URLでご確認ください。
読み手である求職者の視点からみれば、
"仕事選び"と"会社選び/職場選び"はともに大切な要素
「同じ仕事をするなら、こっちの会社/職場のほうが・・・」
そんな応募者心理を求人票でしっかりつかんでおきたいところです。
2012年(平成24年)以来、弊所が
本連載コラムや商工会議所などでの
「求人票の書き方セミナー」で
繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」
という視点・考え方です。
求人広告である以上、広告の読み手が存在します。
また、
「国や自治体が実施している合同会社説明会等の支援策」を利用する場合でも
"合同会社説明会"とは出展企業が一同に会する場ですから、
いかにして、会社のこと・仕事のことを来場予定者/来場者に知ってもらうか?
そんな「広報活動の善し悪し」が、
当日の動員/集客のポイントとなろうことは想像に難くありません。
「求職者は、仕事選び・会社選び・職場選びに、
どんな情報を欲しがっていそうか?」
・自社の仕事の"ウリ"は?
・自社の職場の"ウリ"は?
・そもそも自社の"ウリ"は?
求人票にしても、求人サイトにしても
自社求人のコンテンツが、
・読み手のニーズ・ウォンツに応えていない
・読み手の興味・関心からずれている
もし、そんな内容であれば
"応募という集客"の目的の達成が
おぼつかなくなることは想像に難くありません。
求人票も書き方・伝え方次第で
その印象はガラリと変わります。
みなさんは、仕事を探しているみなさんに
求人票で「なにを・どう」伝えたいですか?
【出典・引用・参考】
日本商工会議所 調査・研究 2022.04.27
「人手不足の状況および従業員への研修・教育訓練に関する調査」の集計結果について
▽
https://www.jcci.or.jp/research/2022/0427140000.html
ハローワークインターネットサービス
・求人申込み手続きの流れ
▽
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/enterprise/job_offer01.html
・事業所情報の入力方法について
▽
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/enterprise/ent_inputmethod02.html
・「事業所登録シート」の書き方
▽
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/jigyousyotourokusi-tonokakikata.pdf
・求人情報の入力方法について
▽
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/enterprise/ent_inputmethod03.html
・「求人申込書」の書き方
▽
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/kyuujinnmousikomisyonokakikata.pdf
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本連載コラムは、各省庁ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。