「ハローワーク雇用等短期観測」
大阪労働局が四半期毎に、
ハローワークによる管内企業へ
個別のヒアリングを実施しています。
2021年10月29日公表されたのは
令和3年度 第2回目の調査結果
2021年夏(8月2日〜9月10日)時点の
さまざまな雇用状況が報告されています。
今回のコラム、パート採用の現況を
ピックアップしてお伝え致します。
※以下の資料は、大阪労働局ホームページで
公開されている資料より引用します。
コロナ禍のパート採用 2021年夏までの状況(令和3年度 第2回ハローワーク雇用等短期観測の結果より)
■ コロナ禍のパート等採用 活動の実績
「コロナ禍でのパート・アルバイト社員等の採用」
調査結果によれば
2020年4月頃から本調査回答時迄(2021年9月10日)で
・採用活動自体していない企業:51.6%
・採用実績のある企業(1名〜5名以上計):41.3%
・採用活動したが採用に至らなかった企業:7.1%
これを「採用活動した・していない」で括れば
・採用活動を行っていない企業:51.6%
・採用活動を行った企業:48.4%
その「採用活動を行った企業」の
「採用活動を行った理由」については
・退職者・休業者の補填:64.0%
・慢性的な人手不足:28.0%
・一時的な業務量の変動への対応:15.3%
が上位となっています
■ コロナ禍のパート等採用 求める人材
採用の際の「求める人材」について、全体では
①長期就労が見込める:58.5%
②経験がなくても意欲が高い方:43.9%
③時間内に効率よく働ける方:38.8%
④実務経験がある:32.3%
⑤対人スキルが高い:28.6%
が上位に
反面、従来のパート・アルバイト採用で
よく見受けられた人材要件
「交通費が少なくて済む近隣の方」は、14.6%
「将来的に正社員登用可能」は、11.6%
にとどまっています。
また、本調査では
・業績が厳しい中で、採用活動を継続している事情
・慢性的な正社員人手不足の状況でのパート採用に求める事情
など、ヒアリングした「企業の声」も掲載しています。
※ここまでの図表出典:大阪労働局
「令和3年度 第2回ハローワーク雇用等短期観測の結果」
詳しくは【出典・引用】URLでご確認ください。
欲しい人材に響く! 求人票の書き方 ( コロナ禍のパート・アルバイト採用 求人票の書き方 )
■ 調査結果で読み解く「求人票の書き方」
今般ご紹介した調査結果「求める人材」の上位項目の
いくつかを"求人票視点"で分類すると
・②経験がなくても意欲が高い方 ⇒「未経験者歓迎の求人」
・③時間内に効率よく働ける方・④実務経験がある・⑤対人スキルが高い ⇒「即戦力募集の求人」
と区分できます。
2012年(平成24年)以来、弊所が
本連載コラムや商工会議所などでの
「求人票の書き方セミナー」で
繰り返しお伝えしていることは
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」
という視点・考え方
求人票も広告である以上、
自社が想定する顧客=読み手(ターゲット)が存在します。
求人の自社が想定する顧客とは「自社が欲しい人材」
「経験がなくても意欲が高い方」を求めるのであれば、
未経験者ならでは就業への不安・疑問を解消する情報
「実務経験がある人」を求めるのであれば、
・担当する業務・業務遂行に必要な実務経験などの情報
また「対人スキルが高い」と一言で言っても
業種・業態、職種・職務で求めるスキルは大きく異なるはずです。
入社後のミスマッチを回避するためにも
「対人スキルの高い方、求む」や
「コミュニケーション能力の高い方歓迎」
など、"ありがちな求人コピー"に逃げずに
しっかりとていねいに伝えておきたいところです。
そして、最上位項目であった「①長期就労が見込める人材」を求めるのであれば、
そんな勤め先を探している"求人票の読み手"が抱くであろうシンプルな関心事
▽
「長期就労できるような職場環境・会社であるか?」
そのニーズに応えるだけの
求人情報が求人票で提供されていなければ、
応募に繋がらないであろうことは想像に難くありません。
想定した読み手の興味・関心にフックしない広告は
いくら大々的なお金をかけても効果のない広告
「自社求人への応募を増やす求人票の書き方」とは
「読み手の興味・関心に応える求人票の書き方」と同義です。
求人票も書き方次第
求人情報も伝え方次第
広告コピーの世界がそうであるように
求人コピーの世界もまた、読み手のニーズ・ウォンツを
的確にキャッチアップした求人情報のチョイスや言葉選びが
「求人票の書き方」で大切なポイントです
■ 「求める人材」の最上位"①長期就労が見込める"に関する人材確保の戦略
「長期就労が見込める求人」
"求人広告の読み手"である求職者からみれば
長期就労に関連した雇用形態
「有期雇用か無期雇用か」は関心の高い事柄です。
「求人票の書き方」だけではなく
本コラムでご紹介した調査結果「企業の声」での
「慢性的な正社員不足」な状況を補う仕組みとしても
従来のフルタイム勤務を前提とした「正社員」ではない
・勤務時間限定正社員
・職務限定正社員
・勤務地限定正社員
などの「多様な正社員制度」を導入し、
そのうえで
「多様な正社員の求人募集」を展開する方法も
"人材確保"の有効な手段です。
「多様な正社員」制度について
厚生労働省では、その導入をサポートする
ポータルサイトを開設
・制度導入支援
・制度導入セミナー
・導入事例紹介
などのコンテンツを掲載しています。
詳しくは下記【参考URL】からご確認ください。
【参考URL】
厚生労働省 多様な人材活用で輝く企業応援サイト
▽
https://tayou-jinkatsu.mhlw.go.jp/index.html
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
【出典・引用】
大阪労働局 2021.10.29 定例記者会見発表資料
令和3年度第2回ハローワーク雇用等短期観測の結果
▽
https://jsite.mhlw.go.jp/osaka-roudoukyoku/content/contents/000999423.pdf
※本連載コラムは、各省庁ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。