【連載コラム:求人票の書き方 #33-2019】
「労働経済白書」
一般経済や雇用、労働時間などの
現状や課題を統計データを活用して
分析する報告書です。
2019年9月27日
通算71回目 厚生労働省から
令和元年版が公表されました。
令和元年版の分析テーマは
「人手不足の下での
『働き方』をめぐる課題について」
求人・採用の参考となるデータも
多数報告されています。
今回のコラム、ピックアップするのは
「人手不足が職場へ及ぼす影響」
会社と従業員の意識ギャップが
垣間見える結果が報告されています。
※以下の資料は、厚生労働省
ホームページで公開されている資料より引用します。
【令和元年版 労働経済白書より】人手不足が職場環境に及ぼす影響
今回のコラム、
ピックアップするデータは
第Ⅰ部 第1章
「我が国を取り巻く人手不足等の現状について」から
人手不足が職場環境に及ぼす影響を巡るデータ・報告です。
■ 企業と従業員 人手不足が職場環境に及ぼす影響
「人手不足が職場環境へ影響を及ぼしていると感じる割合」は
企業:73.6% 従業員:77.5%
「職場環境への具体的な影響」
企業と従業員の意識ギャップが大きい選択肢は
②従業員の働きがいや意欲の低下:17.4
⑦メンタルヘルスの悪化などによる休職者:14.8
⑥職場の雰囲気の悪化:14.7
⑧従業員間の人間関係の悪化:13.8
⑤将来不安の高まりやキャリア展望の不透明化:12.7
・・・
①残業時間の増加、休暇取得数の減少:3.5
※「労働者」−「企業」、%ポイントで表示・序列
残業時間・休暇に関する意識に比しても、
人手不足の状況が及ぼす「働きがいや意欲の低下」のギャップ
従業員が感じる影響の大きさが特徴的な結果となっています。
■ 職種別 人手不足が職場環境に及ぼす影響
・「従業員の働きがいや意欲の低下」
全職種平均(50.6%)を上回る職種は
・「接客・サービス職」:54.3%
・「医療・福祉関係専門職」:52.1%
・「製造・生産工程職」:51.5%
・「販売職」(51.5%)「事務職」(51.1%)「営業職」(50.6%)
・「離職者の増加」
全職種平均(50.7%)を上回る職種は
・「接客・サービス職」:55.6%
・「医療・福祉関係専門職」:53.3%
・「販売職」:52.3%
・「輸送・機械運転職」:51.3%
・「事務職」:51.1%
・「教育関係専門職」:50.7%
会社業務のオペレーションを担う人材への
モチベーション低下・離職の連鎖などの
影響の大きさが特徴的な結果となっています。
【出典・引用】
厚生労働省 ホームページ
「令和元年版 労働経済の分析」を公表します
▽
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06963.html
欲しい人材に響く! 求人票の書き方(求人募集を諦めない!採用手段としての求人票)
白書で報告された
「人手不足が職場に及ぼす影響」
従業員の働きがい・意欲の低下
フォローのための定着施策・
モチベーションアップ施策だけではなく
人手不足そのものの課題解決の模索
「求人募集を諦めない」
その重要性がみてとれます。
「求人を、どこに出せばよい?」
求人コンサルティングの現場でも
よくお寄せ頂くご質問のひとつです。
「2015年版 中小企業白書」では
「採用手段ごとの利用実績と採用実現率」が
報告されています。
ヒストグラムが、利用実績、
折れ線グラフが、採用実現率を示すこの図表
中途採用に関する採用実現率は、
・ハローワーク:76.4%
・就職ポータルサイト:69.9%
・人材紹介会社:73.6%
・就職情報誌等の求人広告:72.6%
・自社ホームページでの告知:46.4%
との結果が報告されています。
同じく「2015年版 中小企業白書」では、
「人材の確保手段別の課題」についても、
以下の調査結果が報告されています。
図表では各課題項目について、
「課題である」との回答率が高い順に、
赤→橙→水色→青 と色分けし図示しています。
たとえば、
・人材紹介会社・就職ポータルサイト:「コストが高い」が赤
・就職情報誌や新聞・紙媒体の求人広告:「コストが高い」・「人材の数が少ない」が黄
・自社のホームページでの告知:「人材の数が少ない」が赤
人材の確保手段について、
各媒体・手段の"一長一短"な特徴がみてとれます。
【出典・引用】
中小企業庁 中小企業白書(白書・統計情報)
▽
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/index.html
2012年(平成24年)以来、
本連載コラム・求人票セミナーなどで
お伝えしていますが、
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」です。
ハローワークの求人票も
この3つのエリアを活用すれば、
「求人票の訴求力」を高めることができます。
▽ ▽ ▽
しかし・・・
"エリアの活用"
"何文字書ける"
そんなフレームワークだけが、
訴求力強化のノウハウではありません。
「情報の羅列」では読み手が疲れるだけ。
大切なことはその先
「だれに・なにを・どう伝えるか」
そのエリア・文字数を使った
"求職者目線の情報発信"
そのベースを支えるのは、
素材・言葉・表現の
チョイスとセンスとインスピレーション
求人票も書き方次第、
求人情報も伝え方次第。
その伝え方の本質は、
コピーライティングのそれと、
なんら変わるところはありません。
そしてそれこそが、
"求職者から選ばれる求人票"
訴求力強化の本質です。
よくある表現・曖昧なコピー
あおった表現・盛ったコピー
たとえそれで、
何十回・何百回とクリックされようとも、
欲しい人材に響かず採用に繋がらなければ
その求人広告の集客効果はゼロ。
「集客できていないコンテンツ」です。
自社独自の具体的事実(Fact)を踏まえた
オリジナリティあふれるコピーで訴求する情報のリアリティ。
求人票でも・有料求人広告でも・採用ページでも
その本質は、商品・サービスを広報・PRする
視点・考え方となんら変わりはありません。
そんな、
"自社独自(= 他社との違い)"を踏まえた言葉・
読み手を鮮明に意識し訴求する"尖ったコンテンツ"が、
より、読み手に響く求人情報であろうことは、
より、応募に繋がる求人情報であろうことは、
想像に難くありません。
弊社では、ハローワーク求人票のほか、
採用ページ・各種媒体のリライトなどのご相談も対応しております。
良い採用の実現に、弊社のノウハウをご活用頂ければと存じます。
最新の統計データ・エビデンスで読み解く
【連載コラム:求人票の書き方】
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最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本コラムは、各メディア情報等取材した内容を基に、
コラム記事として掲載しています。