【連載コラム:求人票の書き方 #24-2019】
"介護人材の確保"
2019年8月9日
公益財団法人介護労働安定センターは
「平成30年度 介護労働実態調査結果」を
公表しました。
9,102事業所・労働者22,183人からの
調査結果にみる介護労働の実態には、
人材確保に関するデータも公表されています。
今回のコラム、調査結果から
介護労働者の就業意識に関するデータを
ピックアップ、求人票の書き方を検証します。
※以下の資料は、介護労働安定センター
ホームページで公開されている資料より引用します。
「介護労働者の就業実態と就業意識調査」にみる"職場の特徴"
今回ピックアップするデータは、
「平成30年度 介護労働実態調査結果」のうち
労働者調査結果報告書である
「介護労働者の就業実態と就業意識調査」
第二章 介護労働者の就業実態と就業意識調査結果
「Ⅴ 仕事についての考え方」の
「5 職場の特徴(問16)」に関する調査結果です。
全体では、
「従業員の個人的な生活時間の確保に配慮する雰囲気がある」:41.2%
「仕事と子育てを両立しながら働き続ける女 性が多くいる」: 38.2%
「男女の区別なく昇進・昇格できる雰囲気がある」:36.1%
などが上位
これを本調査での定義区分(※Ⅸ 主な用語の定義 参照)
"介護保険サ−ビス系型別"にみると
■訪問系
「従業員の個人的な生活時間の確保に配慮する雰囲気 がある」:46.4%
「仕事と子育てを両立しながら働き続ける女性が多くいる」:35.6%
「男女の区別なく昇進・昇格できる雰囲気がある」:31.9%
■施設系(入所型)
「男女の区別なく昇進・昇格できる雰囲気がある」:46.9%
「仕事と子育てを両立しながら働き続ける女性が多くいる」:40.0%
「女性の先輩や管理職が多くいる」:33.9%
■施設系(通所型)
「従業員の個人的な生活時間の確保に配慮する雰囲気がある」:41.7%
「仕事と子育てを両立しながら働き続ける女性が多くいる」:41.4%
「残業や休日出勤が少ない」:37.5%
各所で働く介護労働者が認識する"職場の特徴"
回答の選択に傾向・特徴がうかがえる結果となっています。
【出典・引用】
介護労働安定センター 2019.08.09
—平成30年度 介護労働実態調査結果について—
▽
http://www.kaigo-center.or.jp/report/2019_chousa_01.html
欲しい人材に響く! 求人票の書き方(職場の雰囲気・職場の魅力 求人情報の伝え方)
「アットホームな●●」
「風通しのよい●●」
職場の雰囲気などを訴求する
求人広告でよくみかけるフレーズです。
"売り手市場"とは、読み手が
競合他社の求人情報と比較ができる状況。
"応募する・しない"の意思決定基準は
「この会社の求人は、自分にとってアリか?ナシか?」
という主観・相対的な尺度での選択で
あろうことは、想像に難くありません。
職場の雰囲気・職場の魅力
中途採用・転職希望者は、
「前職or現職の職場と比べてどうか?」
そんな視点で各社求人情報を比較しているであろう
こともまた、想像に難くありません。
とすれば、
"よくみかける ありがちなフレーズ"だけで
自社の職場の雰囲気を訴求してしまうことや
自社の職場の雰囲気を括ってしまうことは、
なんとも勿体ないことです。
"職場の雰囲気の良さ"を伝えるフレーズとして、
「アットホームという言葉がNG」なのではありません。
「その言葉だけでは、伝わらない」ことがNGなのです。
今回のコラムでご紹介した
介護労働者調査による"職場の特徴"
訪問系・施設系(入所型)・施設系(通所型)
3つの分類と7つの限定した"職場の特徴"の選択肢
この組み合わせだけでも各々に職場の特徴が
バラつく結果となっていることがヒントです。
たとえば、
「アットホーム」の前後に、それを裏付ける
具体的・客観的な事実を補足して文章を構成するだけでも、
「自社が"本当に伝えたい"アットホーム感」を表現できます。
また、無理に流行りのフレーズで
自社の職場の魅力を括ってしまう必要もありません。
"自社の職場の魅力"の表現
「正解は一つ」ではありません。
むしろ大切にしたいのは、表現のオリジナリティ。
よくある表現・曖昧なコピーや、
仰々しい表現・盛ったコピーで訴求するより
自社独自の具体的事実(Fact)を踏まえた
オリジナリティあふれるコピーで訴求する情報のリアリティ。
求人コンサルティングの現場で
仕事の内容・職場の特長・事業所の特長 などを
経営者・人事担当者のみなさまからお話しをお伺いしても、
語られる具体的な内容・表現・言葉のチョイスは百社百様です。
そんな、
"自社独自(= 他社との違い)"を踏まえ、
読み手を鮮明に意識し、訴求するコンテンツが、
より、読み手に響く求人情報であろうことは、想像に難くありません。
2012年(平成24年)以来、
本連載コラム・求人票セミナーなどで
お伝えしていますが、
「求人とは集客。求人票も広告。」です。
「応募がある」ということは、
「興味を持った求職者から選ばれた求人」であること。
求人票も書き方次第、
求人情報も伝え方次第。
どこに出すか?よりも、
だれに・なにを・どう伝えるか?
「情報の羅列」では読み手が疲れるだけ。
一方的に大量な情報を発信・提供しても
"読み手に受け取ってもらえなければ"
何の意味もありません。
求人票でも・有料求人広告でも・採用ページでも
その伝え方の本質は、
なんら変わるところはありません。
弊社では、ハローワーク求人票のほか、
採用ページ・各種媒体のリライトなどのご相談も対応しております。
良い採用の実現に、弊社のノウハウをご活用頂ければと存じます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本コラムは、各メディア情報等取材した内容を基に、
コラム記事として掲載しています。