【4/20公開】「2018年版中小企業白書」シニアが仕事に就けない理由
[#14-2018]

2018/04/27

【連載コラム：求人票の書き方 #14-2018】

労働力人口の減少に伴う、
女性・シニア人材の積極採用

シニアが働けない理由は、
年齢層の特徴・事情が
うかがえます。

平成30年4月20日　中小企業庁は、
「2018年版中小企業白書」を公表しました。

2018年版は第2部のテーマは、
「深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命」

今回のコラム、その中から、
「シニアが仕事に就けない理由」に
関するデータをご紹介致します。

※以下の資料は、
中小企業庁公開データから引用します。

シニアが仕事に就けない理由と、その内訳

白書では、
「仕事に就くことを希望しながら、
　現在仕事を探していない理由」
の調査結果を公表しています。

年齢層別にみると

「適当な仕事がありそうにない」
60〜64歳：42.8%
65歳以上：54.3%

「健康上の理由のため」は、
60〜64歳：27.6%
65歳以上：24.3%

「介護・看護のため」は、
60〜64歳：16.0%
65歳以上： 6.3%

「健康上の理由」など、
その理由の傾向と特徴がうかがえます。

このうち、「適当な仕事がありそうにない」に
ついての内訳をみると

「近くに仕事がありそうにない」
60〜64歳：29.5%
65歳以上：26.6%

「勤務時間・賃金などが希望にあう仕事がありそうにない」
60〜64歳：23.3%
65歳以上：16.3%

「自分の知識・能力にあう仕事がありそうにない」が
60〜64歳：15.7%
65歳以上：22.6%

先のコラムの女性に比して、
勤務地の近さを重視する傾向が
うかがえます。

2.女性・シニアの活用と職場環境整備の取組

先のコラムでもご紹介しました
女性・シニアを活用するための
企業が行った職場環境の取組

その調査結果も公表されています。

「勤務時間の柔軟化」
「職場環境・人間関係の配慮」
「時間外労働の削減・休暇取得の徹底」

が上位

そして、各取組項目について
「女性・シニアの活用を３年前に比べて積極化している企業」
での実施割合が高いことも特徴的な結果となっています。

ハローワークで人材確保求人票の書き方

シニアが仕事に就けない理由の上位

「勤務地の近さ」などは、
「健康上の理由のため」との
関連性もうかがえます。

求人票も広告です。

年齢層（セグメント）によって、興味・関心が異なる

その考え方の本質は、同じです。

「仕事に就けない理由」の裏返しは、
「これがクリアになれば、この会社で働ける」理由

たとえば、"健康上の就業不安"に関連する情報であれば、

・職場のロケーション（勤務地）に関する情報

・立ち仕事か？座り仕事か？　職場環境の情報

・重量物取扱いの有無？　仕事の進め方の情報

・健康に関する就業上の配慮などの情報

などが考えられます。　

自社の求人ターゲット・セグメントが
興味・関心を惹く、適切な情報発信

"求人も広告・マーケティング"であることが
おわかり頂けようかと存じます。

ハローワークの求人票の３つの活用エリア
・「仕事の内容」欄
・「特記事項」欄
・「備考」欄

に、定性的な「他社求人との仕事内容の違い」を

的確な求人情報（仕事情報）として、

「わかりやすく・ていねいに」伝えること。

単に「詳しく書けば応募がある」ではありません。

もちろん、広告である以上は、嘘は書けません。

それは、企業の広報活動と同じです。

「仕事・職場・会社の魅力（=自社で働く魅力）」や

「他社の求人とはココが違う独自の魅力」を

「具体的で明確。そしてリアルな言葉」で伝えることが、
"売り手市場で選ばれる求人情報"の大事なポイントです。

"求職者への広報"で大事なポイントは、
読み手である求職者に
「関与させてほしい・協働したい（ENGAGE)」と感じさせる
「エンプロィーエンゲージメント(Employee Engagement)の情報発信」
　
「『今の仕事・今の職場・今の会社』の良さ・魅力」を
社外の求職者に伝えること。
　
求人も"パブリックリレーションズ(PR)"
社外に向けた広報活動に他なりません。

「ハローワークの求人票」も書き方次第、
求人媒体の選択肢のひとつとして
ご活用頂ければと存じます。