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  1. [求人ジャーナリストの連載コラム] Heart Rock Frontline NEWS
  2. 【連載コラム:求人票の書き方 】:欲しい人材に響く! 求職者から「選ばれる」求人票の書き方
  3. 小規模企業 人材の過不足状況・採用実績につながる「意識と要素」とは? [#10-2025] *2025年版小規模企業白書より
 

小規模企業 人材の過不足状況・採用実績につながる「意識と要素」とは?
[#10-2025] *2025年版小規模企業白書より

2025/06/03

***採用につながる「〇〇化」 求人票の書き方・伝え方***

 

中小企業庁が毎年公表する

「中小企業白書」


近年の傾向をみると、毎年

"人手不足・人材確保・人材採用"に関する

興味深い調査結果・分析・コラムを特集

 

先頃リリースされた

「2025年版中小企業白書」でも

人材採用の今・現在を知る

さまざまなデータが掲載されています。


本連載コラムでは

「2025年版中小企業白書」から

気になるデータをピックアップ


今回のコラムでは、

従業員規模別にみる

・採用目標達成に寄与する企業の活動

・人材確保に効果があった働き方改善の取組

などにフォーカス


白書の概要をご紹介するとともに

「求人票の書き方・伝え方」を

検証・検討します


※以下の資料は、中小企業庁ホームページ等で

公開されている資料等より引用します。

[2025年版小規模企業白書より] ⼈材の過不足状況/採用実績別 差別化意識と要素


ご紹介するデータは
「2025年版小規模企業白書」

本白書での「小規模事業者」とは
おおむね常時使用する従業員の数が20人
(商業又はサービス業に属する事業は、5人)
以下の事業者と定義されています
※中小企業基本法第二条第5項

※図表出典:2025年版「小規模企業白書」目次・凡例

今回のコラムでは
以下のデータをピックアップします。

■ 小規模事業者における、人材の過不足状況
 「人材の過不足状況」

 「不⾜」と回答した割合は
  ・2024年:52.9%
  ・2023年:50.0%
 不足感は、じりじりと上昇
 過半数を超える状況となっています。

 
■ 小規模事業者における、採用実績(差別化への意識状況別)

 こちらは、製品・商品・サービスにおける、
 「競合他社に対する差別化への意識状況」と
 採用実績との傾向・相関を調査したものです。


 直近3年間の採用実績について
 「差別化を意識していない」事業者と比較して、
 「差別化を意識している」事業者の方が、
  「予定人数を採用」と回答した割合が高い傾向が
 みてとれます。

 「予定人数を採用」
  ・差別化を意識している:57.8%
  ・差別化を意識していない:46.7%
 
 この相関について白書では
  競合他社に対して、製品・商品・サービスの
  差別化を意識していることが、人材の確保に
  つながっている可能性が示唆される。
 と分析しています。
 ※以上、2025年小規模企業白書第1章1節より抜粋・引用


■ 小規模事業者における、差別化要素(採用実績別)

 こちらのデータは、切り口を変え
 「人材の採用実績」と「小規模事業者の差別化要素」の
 関連・相関を調査したものです。


 「予定人数を採用(以下「採用達成」)・
 「予定人数には未達(以下「採用未達」)を
 問わず差別化要素として採用された割合が高い項目は
 ・顧客との密着性・コミュニケーション
  「採用達成」:52.4%
  「採用未達」:50.9%
 ・高い品質
  「採用達成」:48.2%
  「採用未達」:50.4%
 ・柔軟な納期対応
  「採用達成」:30.3%
  「採用未達」:32.4%

 「予定人数を採用できた事業者」に
 優位性がうかがえる項目
 ・希少価値・プレミア感
  「採用達成」:26.6%
  「採用未達」:19.2%
 ・豊富な品揃え・サービスのラインナップ
  「採用達成」:13.6%
  「採用未達」:10.6%
 ・地域資源・文化の活用
  「採用達成」:11.5%
  「採用未達」: 8.5%
 ・事業背景(ストーリー性)への共感
  「採用達成」: 8.9%
  「採用未達」: 5.8%
 
 この傾向について白書では
  「希少価値・プレミアム感」
  「事業背景(ストーリー性)への共感」
  「地域資源・文化の活用」
  などを自社の強みとして伸長させることで、
  ”強みに共感する人材”の獲得につながる可能性が示唆される
 と分析しています。
 ※以上、2025年小規模企業白書第1章1節より引用

※ここまでの図表出典:2025年版「小規模企業白書」
・第2部 経営力を高める小規模事業者の持続的発展と地域貢献
    
「2025年版小規模企業白書」の詳細は、
下記【出典・引用】URLからご確認ください



求人票の書き方・伝え方(採用につながる「差別化」 求人票の書き方・伝え方)


白書のデータで、過不足の状況を確認し
差別化と採用実績の関係をみてきましたが

「(差別化要素の)割合が少ない」
いうことは、見方を変えれば
「求人票でアピールしている事業者が少ない」こと
  
競合他社に先んじて、積極的に情報発信すれば、
小規模事業者であっても人材確保のチャンス・
可能性があるはずです。

「希少価値とプレミア感」

この項目と採用実績の相関を見て、
今でも思い出すのは
弊所求人コンサルティングの
クライアント様の求人票

従業員規模ではまさに、
「小規模事業者」な会社様でしたが
   
求人票ライティングのセッションで
アップデートした求人票を
ハローワークに公開したところ
翌日に応募があり、
その次の日の面接で採用が決定
 
弊所求人コンサルティング史上最速
「中1日」での採用実績・成果
ご報告を頂きましたが

社長様に選考のいきさつをお伺いしたところ
「地元に、こんな面白そうなことを
 やっている会社があるとは知らなかった」
が"応募の決め手"だったとのことでした。


しかし、広告・プロモーションの
世界で、ひと昔前からよく語られ、
もはや言い古された感すらある
この「差別化」というフレーズは
取り扱いに注意が必要です。

例えば、
「〇〇駅から一番近い社労士事務所」
「日本一、朝ドラが好きな社労士」

かつて、同業からこのようなキャッチコピーを、
ドヤ顔で「差別化事例」と示されたことがありますが、
みなさんはどのように感じますか?
※その時の私のリアクションは割愛します
  
"差別化"の言葉だけに囚われ
「なんでもいいから『一番』や
『日本一』と名乗れば、それが『差別化』」
などと安易に考え、その意義・目的の本質を
見失うと、こういうことになってしまいがちです。
 
※ちなみに、最近の求人サイトでは
 求人広告を出稿する際、
 「日本一」・「日本唯一」・「日本初」など
 景表法でいう"最上級表現"が見られる場合には、
 それを証明する客観的エビデンスの提示を
 求められるケースもあるとのことです。

求人コンサルの現場では
求人票の「事業内容」欄・「会社の特長」欄の
素材・ネタ集めにヒアリング・インタビューを致しますが

経営者のみなさまかお聴きするお話は
殊更に「差別化」を意識しなくても
それだけで、求職者に伝えたい「ネタの宝庫」

経営者のみなさまの「当たり前」が
とんでもない希少価値・プレミア感の
ネタ・素材であることは"よくある話"

やはり「ご自身の言葉」で語られる
歴史・エピソード・ストーリーは
貴重な"求人票の素材"であると実感します。

また、ホームページも
そんな素材・ネタの宝庫です。
※求人情報にはコンバートや
 チューニングが必要ですが

自社のウリ・会社の特長のうち
「なにをピックアップして、
どんな言葉・どんなストーリー」で伝えるか

その方法論の基本は広告のそれと同じです。

なぜなら、弊所が、2012年(平成24年)の
開業以来繰り返しお伝えしているように
「求人とは、集客。求人票も、広告。」ですから

求職者が興味・関心があることは
今現在、求人票でみている「この会社の特長」

・どんなことをやっている会社か?
・自分が勤めたい社風・ビジョンの会社であるか?

そこに、
・他社を殊更に意識しすぎて無理やりに捻りだした「差別化ブレーズ」や
・ネット・書籍などの求人コンテンツで拾ってきた「差別化ブレーズ」が
どれほどの効果があるかは、想像に難くないはずです

ましてや、
応募者が入社してみて、その「差別化フレーズ」が
"会社の実態とかけ離れている"と感じた場合。

その後、どんな結果を招くかも、
昨今の新卒採用の現場で起こっていることに
鑑みても容易に想像できようかと存じます。

「地に足がついていない"ふわふわ"した差別化」ではなく
「自分の言葉を土台に的確に言語化」した
求人コピーのほうが"強い"であろうことは、
ご理解頂けようかと存じます。


求職者の"仕事選び"は、同時に
"(自分が勤めたい)会社選び"

「どんな会社か?」は、求職者が求める
「やりがい・働きがいを実感できる環境」の
大きな判断要素であるはずです。

求職者は、どんなことに興味・関心を持ち
応募のモチベーションが上がるか?

求職者に伝えたい・知ってほしい
「自社で働く魅力」とは、なにか?
 
求人票も書き方・伝え方次第
「どんな情報を・どう表現して載せるか?」で
その印象は見た目からガラリと変わります。

みなさんの求人票・採用ページのコンテンツは
読み手である求職者のみなさんから
「選ばれる」内容となっていますか? 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。

【出典・引用】
中小企業庁 2025.04.25
2025年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定されました

中小企業庁
2025年版「小規模企業白書」全文

※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。




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