中小企業庁が毎年公表する
「中小企業白書」
近年の傾向をみると、毎年
"人手不足・人材確保・人材採用"に関する
興味深い調査結果・分析・コラムを特集
先頃リリースされた
「2025年版中小企業白書」でも
人材採用の今・現在を知る
さまざまなデータが掲載されています。
本連載コラムでは
「2025年版中小企業白書」から
気になるデータをピックアップ
今回のコラムでは、
従業員規模別にみる
・人材の過不足状況
・採用コストの推移
・採用担当者
などにフォーカス
白書の概要をご紹介するとともに
「求人票の書き方・伝え方」を
検証・検討します
※以下の資料は、中小企業庁ホームページ等で
公開されている資料等より引用します。
[2025年版中小企業白書より] 従業員規模別 採用コストの推移 / "採用実績"を上げる担当者
ご紹介するデータは
「2025年版中小企業白書」
今回のコラムでは
以下のデータをピックアップします。
■ 人材の過不足状況(従業員規模別)
2024年の人材の過不足状況
「不足」と回答した割合は以下の通りです
・100名超:80.1%
・50名超100名以下:76.4%
・30名超50名以下:73.3%
・30名以下:57.0%
「従業員規模:30名」を分水嶺に
従業員規模が大きくなるほど
不足感が強くなる傾向が見てとれます。
■ 5年前と比較した採用コストの変化(従業員規模別)
こちらは「5年前との比較・変化」をまとめたデータです
ここでいう「採用コスト」とは、
・採用担当者の人件費
・求人広告費
・採用仲介手数料等の採用コスト など
「増加した」との回答は
・100名超:85.6%
・50名超100名以下:79.5%
・30名超50名以下:76.3%
・30名以下:62.4%
人手不足感の傾向に同調するかのような
採用コスト増の傾向がうかがえる結果となっています。
■ 採用実績の状況(採用の主な担当者別、従業員規模別)
こちらの白書データは、
採用の主な担当者別・従業員規模別に採用実績の状況を
「予定人数を採用」・「予定人数には未達」の
カテゴリーとの相関で集計した結果です。
「予定人数を採用」できた企業の傾向をみると
全体では
・経営者:54.0%
・人事専門の部署・担当者:39.6%
・他の管理部署・担当者が兼務:40.9%
これを、先の「過不足状況」で不足感が強くなる
「従業員数30名超100名以下」に限定してみると
・経営者:43.9%
・人事専門の部署・担当者:39.6%
・他の管理部署・担当者が兼務:38.0%
全体と同様に
「経営者が自らが採用活動を担っている」
事業者での採用活動の成果・実績がうかがえる
結果となっています。
この傾向について白書では
「経営者自らが採用に関わることで、
組織の雰囲気や熱意を直接伝えることができ、
採用につながっている可能性がある。」
と分析しています
※以上、2025年中小企業白書第2部第4節より引用
※図表出典:2025年版「中小企業白書」
・第2部 新たな時代に挑む中小企業の経営力と成長戦略
「2025年版中小企業白書」の詳細は、
下記【出典・引用】URLからご確認ください
求人票の書き方・伝え方(職場の雰囲気・熱意の書き方・伝え方)
採用担当者と実績に関する白書の分析
「経営者が組織の雰囲気や熱意を直接伝える」
その効果・効能は
自社の採用活動で期待したいところです。
ですが、
求人コンサルの現場で
経営者のみなさんからお聴きする
"一番の困りごと"は
「求人を出しても応募がない」です
「応募がないから面接もできない」
つまりは、
「求職者に会って直接伝える機会がない」
ところにクリアすべき大きな課題があります。
もちろん会社説明会などにその機会はありますが、
そちらにしても自社の出展ブースに
立ち寄る人を集客できていなければ
チャンスは激減します。
弊所では、2012年(平成24年)の開業以来
繰り返し
「求人とは、集客。求人票も、広告。」
とお伝えしていますが、
この大きな課題に対しても考え方は同じです。
つまり、
「面接で直接会って伝えるために
求人票で応募者を集客する」
求人票の役割・機能をそう捉えて
書き方・伝え方を検討しない限り
この課題のクリアは難しいと言わざるを得ません
そのためには、
伝えたい組織の雰囲気・熱意の
エッセンス・ダイジェスト・サマリーを
求人票を使って求職者に見せておき
「経営者に会ってみたい」・
「話を聴いてみたい」気持ちにさせること
つまり、
求人票で「応募のモチベーション」を
刺激・喚起ことが大切です。
「わざわざ求人票に書かなくても、
そういう情報は採用ページにあるから
見てくれればわかる」
たとえそうだとしても、
求職者が採用ページにリーチしなければ
「見ていない・知らない」と同じことです。
採用ページを見て欲しければ
求人票で誘導動線を引く仕掛けも必要です。
求職者は仕事選び・会社選びに
どんなことに興味・関心を持っているか
求人票も採用ページも書き方・伝え方次第
「どんな情報を・どう表現して載せるか?」で
その印象は見た目からガラリと変わります。
みなさんの求人票・採用ページのコンテンツは
読み手である求職者のみなさんから
「選ばれる」内容となっていますか?
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
【出典・引用】
中小企業庁 2025.04.25
2025年版中小企業白書・小規模企業白書が閣議決定されました
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中小企業庁
2025年版「中小企業白書」全文
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※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。