【連載コラム:求人票の書き方 #02-2021】
媒体別「職種別掲載求人数」TOP10 調査結果の概要
今回ご紹介する資料・データは
2021年1月6日に公表された
「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」の
「(資料4)労働市場における雇用仲介の現状について」
「Ⅱ 求人・採用の状況」では
職種別掲載求人数の上位10職種について、
以下のデータが公表されています。
2018年度の各媒体における
職種別求人数の上位10職種
本資料のコメントでも触れていますが
・「介護サービスの職業」では
"職業紹介機能"を有する
ハローワークや民間職業紹介事業者で上位に
・民間職業紹介事業者では
医療・社会福祉・情報処理技術者など
専門性・有資格者がマストな職種が上位に
・「販売・飲食・接客の職業」では
ハローワークや求人メディアで上位に
・「一般事務の職業」では
ハローワークがより上位に
など、
各媒体の特性・優位性や
求人広告を出す各企業の求人事情なども
垣間見える結果が報告されています。
詳しくは、本コラム末尾
【出典・引用】のURLからご確認ください。
欲しい人材に響く! 求人票の書き方( キャッチとボディ 求人票の書き方/伝え方 )
「媒体別求人状況」
今回ご紹介した研究会資料では
各媒体での求人数推移のデータも報告されています。
「2009年度以降、どの媒体においても求人数は増加しているものの、
特に求人メディアにおける掲載求人件数の伸びが直近の10年間において大きくなっている。」
本データ資料に付記された分析コメントです。
この推移、見方を変えると、
「どの媒体においても年々競合他社が増加、特に求人メディアでの競合が大きくなっている。」
とも言える状況です。
求人メディアは、有料。
そして求人メディア各社の広告フォーマットは
各求人情報のタイトルなどから"各社均一な枠"が提供され
出稿各社に「そこに何を書く」を指定されていることが通例です。
たとえば、キャッチコピーが
・「ここがオススメ!」な定型タイトルでは、その文脈で求人コピーを。
・「ここに注目!」な定型タイトルでは、その文脈で求人コピーを。
・「ここがスゴい!」な定型タイトルでは、その文脈で求人コピーを。
私もそうですが求人広告のライターは、
指定されたフォーマットの仕様を外すことなく、
「内容でいかに読ませるか」を考えて素材を集めて言葉を紡ぎます。
一方、求人メディアの読み手=読者からみれば、
均一な広告フォーマットに付された「ここがオススメ!」なタイトルは、
各社の求人広告の目次、読者をナビゲートする位置情報のようなもの。
求人メディアでの訴求ポイントは、
"競合他社と横並び・同じフォーマットで勝負"ということ。
つまり、
タイトルコピーに依存せず「タイトルに続く内容で勝負」ということです。
かたや、ハローワークの求人票は
「職種」・「仕事内容」・「求人に関する特記事項」など
項目名はそのまんま項目の名称、キャッチコピーな要素はありません。
「仕事内容」欄は、30文字×12行
「求人に関する特記事項」欄は、30文字×20行
フリースペースが等しく与えられたフォーマット
それが求人票で等しく与えられた仕様です。
自社の採用ページに至っては、コンテンツの構成からフリー。
文字数もページ数も内容も動画・写真などどんな素材を使うかも自由です。
ここで、ご注意頂きたいことは、
求人メディアのフォーマット・テンプレートを
そのまま持ってくる・パクることの是非。
たとえば、
「当社のここがスゴい!」のようなテンプレ・タイトルを
そのまんま自社が創る採用ページや求人票に打ち出すことで
広告の読み手=読者がどんな印象を抱くか?です。
「当社のここがスゴい!」
「当社のここに注目!」
「ここがオススメ!」
求人メディアのような定型フォーマットがない
自社の採用ページやハローワーク求人票で
わざわざ・敢えて自画自賛なイメージを持つ
煽りキャッチなタイトルをつけることは
「自分で自分のハードルを上げている」ようなもの。
「ここがスゴい!」
そんなキャッチの見出し・タイトルに釣られた
読者からみれば、そのタイトル続く内容が
・自意識過剰・押し付け感満載ならドン引き。
・読者の期待を裏切るショボさならドン引き。
・なにが言いたいのかわからないならドン引き。
浮いてしまって、悪い意味で読者の期待を裏切った
キャッチコピーが残念な結果を招くリスクは、
くれぐれも頭においておきたいところです。
キャッチコピーと、キャッチコピーに続くボディコピー。
キャッチコピーは、読者をキャッチするためのもの。
アピールして煽るものではありません。
その目的と機能は
正しくボディコピーにナビゲートして、
伝えたいことを伝えるためのものです。
求人メディアも採用ページも求人票も大切なことは、
「誰に・何を・どう(書いて)伝えるか」
キャッチコピーありき。ではなく、
まずはボディをどうするかの検討、
2012年(平成24年)以来、
本連載コラム・求人票セミナーなどで
繰り返しお伝えしていますが、
「求人とは、集客。」
「求人票も、広告。」です。
広告である以上、そこで、
他社と同じような・似たような
言葉・表現・フレーズだけで
求職者にPRしても集客効果は見込めません。
求人票の書き方で意識しておきたいことは
「よそとうちは、なにが違うのか」の着眼点
「よそはよそ、うちはうち」なオリジナリティ
「その違いを的確にイメージ」させるファクト
なにを素材に、どう伝えるか?
それは、
「CMは30秒」であるならば、
その制約でなにを伝えるか?と同じことです。
求人票も書き方次第
求人情報も伝え方次第
ハローワークの求人票も
書き方・伝え方次第で
読み手の印象が、ガラリと変わります。
みなさんは、まだ見ぬ"欲しい人材"に
どんな言葉で・なにを・どう伝えますか?
弊社では、
ハローワーク求人票、求人・事業所PRシートをはじめ
採用ページ・各種媒体のリライトなどのご相談も対応しております。
よい採用の実現に、弊社のノウハウをご活用頂ければと存じます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
みなさまのご参考になれば幸いです。
※本連載コラムは、各所ホームページ公開情報等
取材した内容を基に、記事として掲載しています。
【出典・引用】
厚生労働省ホームページ
「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」
▽
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/jc-kenkyu_00003.html
第1回「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」資料
▽
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15874.html